白雪姫と七人の小坊主達
なまあたたかいフリチベ日記
DATE: 2008/05/26(月)   CATEGORY: 未分類
真実はそこにある
日曜日、渋谷のアップル・ストアにマックの電源アダプターを買いにいく。

 今日もオサレなアップルの店内は、オタクの外人や日本人で大にぎわい。そいえば160人の授業で「Mac使っている人」と聞いてみたら、二人しかいなくて、そのうち一人はゼミ生だったっけ・・・。つくづくマイノリティ好きだよ。

 そいえばMacのCMにはかつてダライラマ法王も登場したことがある。
 数の力でただそこにあるよどみきった体制に、ブレイクスルーをもたらすスタイリッシュでかつ普遍的なマイノリティ文化という意味で、チベットとMacには共通点が多い。

 そのせいかどうかしらんが、ウインドウズ全盛のこの世にあってチベットサポーターのマカー率は高い(ウィルスに強いしね 笑)。

 Macショップでお買い物をしたあと、フリー・チベット運動のウォッチングをする。実は前々からミクシに↓なイベント告知があった。

*:。.:*:・'゜☆。.:*:・'゜
独り言だけどさ
俺25日の日曜日にフリチベTシャツ着て渋谷をウロウロしようと思ってんだよね
12時から18時くらいまでウロウロして中国大使館前の笄公園のキャンドルライティングに
行ってこようと思ってんだよね

でもさ
俺と同じこと考えてる奴が1万人くらいいたらデモみたいになっちゃうよな
それって渋谷がちょっと大変なことになっちゃうからよくないよな
だからお前ら真似すんなよ
絶対に真似すんなよ
絶対に真似すんなよっていろんなところに書いといてくれよ
頼んだぞ
*:。.:*:・'゜☆。.:*:・'゜

四川大地震の犠牲者に対する哀悼の意味をこめて現在、フリー・チベット運動は自粛中である。その中でのこのやや天の邪鬼がかった呼びかけである。どうなるかと思ってみていたら、次々とレスがつき、

 みな「けしからんな」「誰もいっちゃいかんぞ」などといいつつ、「マネすんな」という最後のに言葉をうけて、それぞれ独自のフリチベグッズの提案を行いながら、地味~にもりあがっていた。

080525shibuya.jpg
 で、昨日である。いつもラエリアンムーブメントとかが円盤のチラシ配っている渋谷の交番前に、チベット国旗を掲げた人と鎧男があらわれ、ロフトの前にもチベット国旗をまとった、数人が楽しそうに立ち話している。

 みあげると渋谷交差点のスタバの窓にもチベット国旗が・・・。

 ミクシによって互いの位置を確認しつつ、最後は地味に集まってなんとな~く、六本木方面に歩き出し、最後は中国大使館近所の笄公園へ到達したようである(最後はミクシで確認)。

 自らの主張を声高に叫んで誰かを責めるわけでもない。ノリとスタイルで集まった静かな集団。

 まあいい意味で素人臭くて好感度高し。

 日本という社会はなんだかんだいって平和で穏やかな社会だから、人々は程度の差こそあれ、基本的には満足してくらしている。

 このような社会では不満を述べる人は数少ないため、不満を述べる人はその主張の妥当性の如何にかかわらず、多数派から何となくウザがられる。

 イジメやセクハラが見過ごされて深刻化することがままあるのも、ある意味社会が平和であるがゆえ。

 日本の社会ってわりと、正義や善という言葉を、うさんくさい文脈で語る。あるものを善であると認めると、悪を否定しなければなくなる。しかし、それでは組織や体制に波乱がおきてしまうので、極力善悪の判断を停止するのだ。そして正当な主張を行っている側に「あんたはワガママすぎる」といって黙らせようとしたり、落ち度のある側に「まあこの人はこういう人だから」と理解をよせて持ち上げて、可能な限りバランスをとろうとする。

 なんたって大切なのはバランス。
 善悪よりもバランス。

 しかし、善悪の判断停止は物事を解決したことにはならないから、イジメによる死者はでるし、セクハラで泣く泣く職場を離れる労働者はでてくる。決していいことじゃない判断停止。

 てな、日本社会を相手にするのだから、このフリー・チベット運動の静かでオトナなやり方は、なかなかイケていると思う。

 フリチベのオフ会情報のせたサイトには、「社会の理解を得るためにも、上品にふるまうべし」、と、差別語を使わない、他国の国旗を粗末に扱わない、モノを投げない、などと集会に参加する人に、きめ細やかに呼びかけている。その結果、一部情報によると、フリー・チベット運動の影響によってウヨクな方々の運動方法もずいぶんお行儀よくなってきているという。


 チベット仏教では自己中心的な思考をいましめ、レッテルを貼るという心の機能をサイアクと考え、この心を抑えて、他者との共存するべきことをとく。このような普遍的な思想は欧米で高い評価をうけ、各界の著名人がチベットをサポートしている。たとえば今、ダライラマ法王は今イギリスにおりチャールズ皇太子、ブラウン首相と会談した。数日後には名門オックスフォード大学で講演する予定である。
 

 日本は今年がフリチベ元年。

 日本人がいかに善悪の判断を停止し、何を見ようともしなくも、「真実はそこにある」。これから徐々にわかる人にはこの文化の深さすばらしさが伝わっていくはず。

 そしていつかは、このトホホな日本社会もチベット文化の深さを理解し、それによって今までにない視点が社会に生まれてくるはずである。
 
 The Truth is out there.
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DATE: 2008/05/22(木)   CATEGORY: 未分類
お知らせ二題
 六月初めに開催されるチベット・イベントのご案内二つ。
アムネスティのイベントにはパネリストに呼ばれています。
他のパネリストの方たちを見るに、たぶん私にはチベットの歴史とか文化について語る役割が期待されているのだと思います。

某ぶろぐでも紹介されてましたが、カンヌ広告祭で金銀を受賞したアムネスティの広告をつないどきます。
「署名の力は孤立無援の無実の囚人を救う」
「署名の力はあなたが思っているよりずっと強力よ(はあと)」
というテーマで、言葉がなくともものすごくよくわかります。わたしは二番目のヤツで結構キました。

「署名の力」
http://jp.youtube.com/watch?v=ehKA8vi2EbE

「処刑の弾丸」
http://jp.youtube.com/watch?v=Gw_a4iutD1Q

 後者の無料イベントは旅行を通じてチベット好きになった方たちによる、チベット紹介イベントです。
以下、主催者からのメールをそのまま貼ります。

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シンポジウム「チベット~終わらない人権侵害と中国の民族政策~」
******************************************

2008年3月10日以降、チベット自治区と近隣地域において平和的抗議活動に参加したチベット人への弾圧・取り締まりに関して、深刻な人権侵害が報告されています。アムネスティ日本チベットチームは、このチベットにおける人権侵害について、中国の民族政策の観点から考えることを目的として、今回のシンポジウムを企画しました。2005年11月から12月にかけて北京・チベット自治区・新疆ウイグル自治区などに国連人権委員会調査を受け入れて以来、中国は国連による人権調査をずっと拒み続けています。また報道の自由、表現の自由も制限されているため、国際社会はチベットの置かれている現状について正確な情報を得ることができません。そこで今回は、中国やチベットの事情に詳しい4名のパネリストをお招きし、中国の民族政策を踏まえて、文化・宗教・社会など様々な角度からチベットの現状を分析・検討していただき、チベットの人権状況とその本質的な問題点を知り、考える機会を、一般の方々に提供できればと思います。

■日時:2008年6月2日(月)18:15開場 18:30開演 20:30終了予定
■場所:ちよだプラットフォームスクウェア(東京都千代田区神田錦町3-21) 
  最寄り駅 地下鉄東西線竹橋駅(3b KKRホテル東京玄関前出口より徒歩2分)    
地下鉄神保町駅(三田線・新宿線・半蔵門線A9出口より徒歩7分)   
(地図  http://www.yamori.jp/modules/tinyd2/index.php?id=10 )
■パネリスト:
加々美光行氏(愛知大学現代中国学部教授)       
 ペマ・ギャルポ氏(桐蔭横浜大学教授)
 石濱裕美子氏(早稲田大学教育学部教授)
 長田幸康氏(フリーライター・チベットツアー現地ガイド)
 【司会】寺中 誠(アムネスティ・インターナショナル日本事務局長)
■進行
【第一部】18:30~19:20 加々美氏による基調講演・他    
【休憩】 19:20~19:30 会場から質問用紙回収    
【第二部】19:30~20:30 パネルディスカッション(質問への応答も含む) 
■参加費(資料付):一般2000円 学生1000円          
  (中国・チベットの人権状況に関する最新情報資料を配布)
■予約・申込み:先着 80名 メール予約は  TibetNL@hotmail.com まで。
 (当日参加も可能ですが、メールによる予約を優先させていただきます)
■主催:アムネスティインターナショナル日本 チベットチーム      
http://www.geocities.jp/aijptibet/index.html
■お問合せ:メール TibetNL@hotmail.com まで。  

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『50人のチベット』展  --チベットって、知ってますか?--
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【テーマ】「チベット」という言葉がこんなに語られる時はないのかもしれません。けれどもチベットのことを本当に知っている方がどれだけいるでしょう。報道には現れない本当のチベットの姿を伝えたい。ふと、かつてチベットを旅したわたしたちは思いました。チベットの風に吹かれ、その大地にふれた50人それぞれにチベットの光輝く一瞬を写真や絵に表現してもらいました。ご覧になった方ひとりひとりが何を思うかは自由です。50人の心に咲いたチベットの花を、ぜひ感じ、ふれていただけたら嬉しいです。チベットや世界の人々が平和に生きられますように。わたしたちの世界や心が平和でありますように。
【日時】6月7日(土)11:00~19:006月8日(日)9:00~18:00
【場所】泉の森会館(小田急線狛江駅北口1分) 所在地:東京都狛江市元和泉1-8-12  TEL:03-5497-5444 URL:http://www3.ocn.ne.jp/~izumi/
【入場料】全て無料
【内容】
<両日・2F>○写真・絵画展(終日)
<土曜・2F>○11:00 チベットの抗議活動で亡くなった方々の冥福を祈る法要       
 ○12:00 チベット横断チャリダーと旅を語ろう茶館(18:00まで開放しています。)
<日曜・3F>○13:30 映画「TIBET TIBET」上映会
○15:30 講演会 クンチョック・シタル氏(チベット仏教普及協会ポタラカレッジ)
○16:30 チベット音楽コンサート(予定) *満員の際は入場制限をさせていただきます。ご了承ください。(3Fホール最大100名)
【主催者】「チベット大好き」の会 世代も仕事も住んでいるところも様々、でもチベットが好きで好きでたまらない人たちがこの展覧会に集まりました。
 URL: http://tibet-daisuki.at.webry.info/ 
<連絡先>kazumotomiwa@hotmail.com
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DATE: 2008/05/17(土)   CATEGORY: 未分類
地獄への道は善意で舗装されている
 金曜日、とある勉強会にお呼ばれしてチベット問題をお話する。

お部屋に入った瞬間、聴衆がかなりお年を召した方ばかりであるのを見て、引く。中国関係者でこの年齢層といえば、中国共産党に浅からぬシンパシーをもつ方々がいる可能性はおおアリ。

 とりあえず、主催者に「あのこれ、批闘集会とかにならないでしょうね」と念を押すが、「大丈夫ですよ。あ、お話は一時間で、あとはみなさん質問があると思うので、質疑応答の時間にしてください」とのこと。ますますイヤな予感がしたが、むやみに人を疑うのもどうかと思い、とりあえずチベット問題について語る。

 そして、質問タイム。最初の発言されたのは研究者の某M氏。

 「あんたが編集した『●×』という本ね、あんたが書いたとこじゃないけど、あんたが編集したんだから、あんたに責任があるよね。それでこの本の×●に、チベット人の数を600万人と書いてあるけど、何に基づいてこの人数がでているの。チベット人600万もいないでしょ。
 あとね、●×の地域では、ここ数年、漢族は人口が増えていないけど、少数民族の人口は増えているんだよ。そりゃそうだよ。一人っ子政策で漢族は人口が増えないからね。少数民族には一人っ子政策が適用されないから、増えるわけだ。
 少数民族地域に漢族が入り込んでいっているなんて、何に基づいてそんなことがいえるの」

 直前までした話の内容とは全く関係のないことを、それもまったく妥当性もないことを、講演者を「アンタ」呼ばわりしながらわめきちらす、その品性のなさにもちろん腹もたったが、その次に申し訳ないけど、可愛そうになった。

 まあここでちゃぶ台をひっくり返しても非生産的なので、

「とりあえず、私はその本を手元にもっていないので、誰が書いたどの部分ですか」と聞いて「少数民族地域にここ数年間どれくらいの漢人が移住しているかについては、正確な数字は第三者機関が調べないとわからないでしょう。」というと、

 M氏「どうしてですか。こうしてはっきり統計にでているんですよ」
 私 「で、その統計、誰がとったんですか」
 M氏「それは中国政府ですよ。これは正確ですよ」
 私「少数民族地域に、漢人がどれだけ移住しているか、これは究めて政治的に敏感な問題であり、世界的にも注目度が高い点です。政府が外向きに数字をいじっていないと断言できますか」というと
 M氏「なにいってんですか・●×▲・・・」と何か言いかけたが、周りの心ある人が何かいったので、やっと座ってくれた。

 わたしはこれまでに聴衆に恵まれていたようで、講演の席上でこのように悪意のこもった質問を受けることはなかった。なので、初めての体験にわたくしのこめかみにはいくつもの血管が浮き上がり、それがつながってすごい状態になったことは言うまでもない。

 文化大革命しかり、天安門事件しかり、あの時の政府発表や、今回のダライラマに対する一連の罵詈雑言を見れば分かる通り、かの国の政府は政権安定を至上命題として行動しており、何が事実か、真実かなどというラインで動いたことはかつてない。

 中国人ですら眉唾に見ている中国政府の発表を、正確無比と言い切るのは、日本人として、それも客観的に真理を追究すべき研究者としていかがなものか。

 それ以前に初対面の講演者にあの態度は人としていかがなものか。

 というわけで、ものすごい忍耐の修行をさせていただきました(え、忍耐してないから修行になってないって?よけいなお世話)。
 
 で、二次会において他の方々からも「文化大革命もフリーチベット運動もしょせん、ありもしない夢を他国に重ねて見ているだけの政治運動」や「私はあなたのいうことを信じていない」などと、まあさすがお年を重ねただけのことはあり、厭世的なコメントを多々頂戴いたしました。

 親や教師や勤勉な労働者を批判し、リンチし、辱め、ありとあらゆる文化財を破壊したコドモな文化大革命を、フリー・チベット運動と比べられてもねえ。

 フリー・チベット運動は、できる限り他責的にならぬよう、かつ、自律的であるように行動することを意識的におこなうオトナの運動体である。

 それはチベットの自治要求運動であると同時に、自己の足りない点を省みる運動でもある。レッテルを貼ることを煩悩の最たるものとみなす仏教思想に基づき、民族や体制などのレッテルによってものごとを捉えないように最大限の努力を払っているオトナな運動なのである。

 あの腐れ文化大革命とフリー・チベット運動を一緒に語ってくれるとは、すんばらしい見識である。

 次の日、とあるやさしい方が、フォローのメールを送って下さった。

  心に残るメールであったが、私信なので要旨だけにとどめておくと、ようは、世の中には、×国政府の言うことを鵜呑みにし、×国人以上に×国人な方々がいる、その人たちは×国政府の方針がどのように変わろうともその時その時に×国政府の見解を代弁し、さらに自分ではそれを善意でやっていると思っている人たちだとのこと。

 そして、「地獄への道は、善意によって舗装されている」を、「けだし名言です。」と結ばれていた。


  そうだった。解放軍はチベットを封建社会から解放するために彼らとしては善意で侵略してきたんだった。 みんな善い人たちなんですよね!

  この言葉はこれからの人生、心の友となりそうです。
 ありがとうこざいました。
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DATE: 2008/05/13(火)   CATEGORY: 未分類
災異思想を思い出す
12日、午後、羌族・チベット族自治州の汶川を震源としてマグニチュード7.8の地震が発生した。

 汶川を奇しくも過去訪問したことがある。

 その時、コムスメだった私は成都にあるバックパッカーの宿交通飯店にとまり、チベットに行こうとしていた。当時チベットは団体旅行しか入境が許可されてぃなかったため、個人でチベットに行きたい場合は、成都などにおいて何人かでグループを作って現地の旅行社の催行するツァーに乗るのがフツーだった。

 もっとも早くチベットに入れるツァーを探すと、十日後のものしかなかった。成都で諸葛孔明の墓とか行ってみたけどどうにも退屈。そこで、交通飯店の一階に入っている旅行社の手配で一泊二日の羌族ツァーに出かけることとした。

 トヨタのランクルにのってまず「中国古代の黄河の治水工事」都江堰遺跡をみて、この工事をした李冰父子をまつる二王廟を見学。そのあと、ひたすら北上して汶川に向かう。

 単調な風景の川沿いの道をひたすら上流へ向かうのだが、ときたま川向こうに羌族の村があった。ガイドさんの話だと、もっと山奥にいた人々を山からおろしてできるだけ道沿いに定着させようとしているという。

 それから、かなり奥まったところにある羌族の〔観光用にセッティングされた〕おばあさんちにおじゃまして、ふかしたジャガイモとかごちそうになった。そのお家の裏には小川にそって霞かかった山奥に通じる幽邃な道がいっ本あり、なんか桃源郷の入り口みたいで、ついふらふらと登りたくなったことを覚えている。

 汶川につくと、そこは諸民族の入り乱れる小さな街で、解放軍の到達を記念したモニュメントがドーンとたっていた。街の中心でぼーっとしていると、羌族の衣装を着た人たちが籠とかしょって行き交うのが見える。

 そのうちの一人に自分の家に遊びにこないか、と言われたが、徒歩で三日かかると言われたのでやめた。
 
 これが何を意味しているか。

 道沿いにあるのは主に漢人たちの居住する街である。少数民族の村は道から徒歩でさらに奥地に分け入ったところにある。今回テレビに映っているような救援隊は、この街レベルでの救援を行っているのであり、道から外れたところにある羌族やチベット人たちの村は最初から見放されている。

 すでに漢人の支配で苦しんでいる上にこの災害である。敗戦後の日本に伊勢湾台風やら巨大地震が次々と来た状態と同じだ。人心がすさみきった所に大災害はくる。

 今、これらの地域は外国人の目から遮断されているので、詳細が伝わるのはずっと後になることだろう。衛星写真などがある国は、地震前と地震後でいくつもの村が壊滅していることをすでにしっているだろうけど。

 この地震はおそらく中国政府の矛盾を一気に日の本にさらすことになる。

 今回、震源からかなり離れたところにある小学校や病院が倒壊した。日本では大地震があると、学校は避難先に指定されている。公共施設は普通の家屋よりもしっかりたっているからだ。しかし四川省では、普通の家屋は建っているのに、公共施設が崩れている。

 今はみなはっきり口にだしていわないが、これ、役人がお金を不正に着服しているから、公共建築が“おから工事”(手抜き建築)になったり、そもそも古い建物の建て替えがすすまなくてそのまま崩れた可能性大。

 別に推測でもなんでもなくて、中国では役人の不正蓄財が社会問題になっていて、庶民は役人をまったく信用していない。だから、私でなくても学校がつぶれたのを見れば、みな同じこと考ると思うよ。

 想像してみて欲しい。

 自分の可愛い子供が、役人が私腹を肥やした結果、死んだとなったら、親は腹がたつだろう。子供を失った親くらい怖いもんはない。そこで政府が一つオリンピックで明るい話題で景気つけようとしても、被災者たちはそもそもテレビどころか、屋根のある場所にすめるかとうかすら分からない状況。おそらくオリンピックの祝賀ムードを損なわないよう、被災者はいずれテレビの画面から消されていくだろう。チベット人と同じように。そいえばチベット人は今回いずれの項目にもまたがっているな。つくづく不幸だよ。

 そもそも、儒教思想によると、天は支配者がダメダメな場合、天災を起こして警告する。それでも改めない場合は、怪異を起こして警告する、という。このような思考法を伝統的にもつ民族だから、被災地以外の人々にも微妙な不安感がいやましている。
 
 大体、聖火リレーだって、ロンドンでは四月に雪がふるし、長野も雨。天が聖火を消したがっているとしか思えん。その上この地震。

 天が災いを見せてもまだ為政者が行いを改めない場合、次は“怪異”である。

 で、怪異の次は・・・
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DATE: 2008/05/09(金)   CATEGORY: 未分類
大隈講堂にはチベット旗がよく似合う
 八日の明け方、関東でものすごく久しぶりに震度五弱の大地震がおきる。胡錦涛国家主席はさぞやビビッたことであろう。

 そういえば、中国がチベットに侵攻してくるわずか二ヶ月前(1950年8月)、アッサム巨大大地震がチベットを襲い、チベットに甚大な被害がでた。山々の向こうで破裂音が断続的に続き、空が赤くなり、大地が割れるのをみて、チベット人たちは神々の怒りと来るべき破滅の時を知った。

 この日の地震にはチベット・サポーターたちはみな何か共通の予感をもったであろう。

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 朝、フリー・チベットTシャツに革ジャケという、とても教師とは思えない出で立ちで、チベット国旗を握りしめ、早稲田にのりこむ登校する。大学のまわりには装甲バスがぎっしりとまり、至る所に警察官が配置されている。今日早稲田は日本一安全な場所であると同時に、日本一アブナイ場所になる。

 事務の若いバイトの方から「先生、ステキなTシャツ着てますね」と言われたので、親指を立てる(バカ)。一時に大隈講堂前に行くと野次馬も含めて結構学生が集まっているのを見て、また、チベット旗がはためているのを見て何ともいえない感慨に襲われる。
 大隈講堂前にチベット旗が翻っている。

 富士には月見草がよく似合う BY太宰

 大隈講堂にはチベット旗がよく似合う

チベットを学び続けてン十年、こんなシュールな光景を目にすることができるとは、長生きしてみるものである。

 この光景を記録するべく、学生の間に割り込んでカメラとりまくる。学生たちは閉鎖された正門から講堂に向かってフリー・チベットを叫びまくっている(後で報道の写真をみたら見たような顔が・・・)。わたしも、フリー・チベット、言いつつパチパチ。
 早稲田の校内でフリー・チベットのシュプレヒコールを聞けるとは、長生きしてみるもんだ・・・(以下同文)。

 見たところ、中国人留学生もそんなに集結しておらず、運動も品格がある。そこで、授業にでる。このような文化大革命的カオス中にあっても授業を続けるのは、文化よりも政治思想を優先する共産主義に対する意地一人アンチテーゼである。

 しかし、上空に報道のヘリがバリバリ言うわ、拡声器の音はうるさいわで気が散るったりゃありゃあしない。 学問の場に政治家なんかを呼ぶからこんなことになるのだ。それでも意地になって授業を続け、休み時間。

 また、正門前に走っていって、シュプレヒコールする。しかし、主席の到着が近いのか学生のラインが警察によって20Mくらい後退させられている。チベット旗を見せたいデモ隊としてはここでがんばりたいところ。知り合いの学生は「ボクたち非暴力でやっているのになぜ排除されるんですか」と警察に絡んでいる。

 誰だろう、非暴力なんて言葉で智慧つけたのは。

 そして、また授業に戻り、意地で授業やり、休み時間に再びタワー下でフリー・チベットを叫ぶ。
 プラカードはNO PANDA、天安門忘るるなかれ、など、なかなか味がある。

 「胡錦涛は中国に帰れえ」「かえれー!」
 「パンチェンラマを返せー」「かえせー!」
 「フリー・チベット」」「フリー・チベット!」

 大隈講堂の前の路上でパンチェンラマなんて言葉を大音響で聞けるなんて、長生きしてみるもんだ。と一人自分にしか分からないツボに填って感動し続ける。

 私「やっぱ、大学といえば学生運動だよねえ」
 学生A「先生学生じゃないじゃないですか」

 どこで手に入れるんだか巨大な赤旗を掲げた中国人留学生たちが、横でうねっている。まあでも長野に比べたら小規模。今回は大使館は絡んでいないね。フリー・チベットはどなたかがおっしゃっていたように、フリー・チャイナからしか生まれない。したがって、中国人留学生とやりあいたくないし、やりあう意味もない。

 ここでデモをしている早大生や市民は、人類の歴史の汚点、早稲田史に残るの歴史的汚点を少しでも緩和しようと体をはってがんばっているのである(うるうる)。私が何もしなくとも早大生は自発的にこの運動を始めた。主席の卓球姿をほめたたえる空気の読めない日本国の首相とか、どこかの大学の総長とかよりも、この子たちはるかに正しい行動をとっている。
 デイヴィッド・ソローもほめてくれるよ!。

 1950年に国を失った時、チベット人は世界の孤児だった。しかし、今やこんな遠い異国にすら、支持者がいることを考えると、チベットがとってきた非暴力路線は一概に無力とはいえまい。また、ここに参加した学生たちにも社会の何たるかがなんとなく分かってきたよう。教育素材としては実にオイシイ人である。

 胡錦涛さん、来てくれてありがとう。

 家に帰ると卒業生のAジくんから、「今日ほど早稲田にいたいと思った日はありません」とメールが入っていた。

 総長、卒業生たちがこの大学を出たことを恥ずかしいと思わないですむように、大学の賓客にはもっとまともな人間を選んでくれー。

 総長~、中国からの評価ばかり見てないで、西欧世界からの評価も考えてよ。頼むよ。
 
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DATE: 2008/05/07(水)   CATEGORY: 未分類
長野商店街のキモチが今分かる
 胡錦涛氏の5月8日木曜日 午後の日程
・ 15:20 早稲田大学大隈講堂にて講演。
・ 16:20 早稲田大学国際コミュニティセンターで日中青少年友好交流年日本側除
幕式に出席。
・ 16:50 早稲田大学食堂ガーデンハウスにて日中青少年との交流
      *福田・福原愛VS胡・留学生で卓球(NHK)


というわけで、総長に直訴状だしたのに、無視されました。学生課に聞いてみたら、今回は外務省主催で大学は場所を貸しただけ、国家の要請なので断れなかったとな。

 前回江沢民主席が来た際には、全教員に周知徹底されたことを考えると、公に一切告知しない今回の訪問はずいぶん地味。しかし本当に、早稲田で卓球やるのかしら。KYどころか、何かのネタとしかおもえない。

 その外務省主催の式典とは、福田首相と胡錦涛主席の間で勝手にきめた日中青少年友好交流年の開幕式のため、とか。三月十五日には北京の人民大学で胡錦涛主席参加で中国側の除幕式が行われている。中国では在北京日本人が招かれたので、今回も在日中国人が集結するのだろう。しかし、一年も三分の一がすぎてから除幕式って、形式的にいってもヘン。また、北京には胡錦涛主席のみで福田首相は参加しなかったのだから、日本の人民大学(早稲田)でやる際にも、福田首相一人でやれ。なんでわざわざ来させるかな。

 学問の場の静謐が乱される。

 早稲田の学生さんの中から、大隈講堂前でフリーチベット運動をやるという動きがでてきた。学生さんたちが大学当局に聞いたところ「授業中なので拡声器などを用いなければ、表現の自由があるので、処分はない」との回答を得たとのこと。彼らの志はよく、主張も正しいけど、彼らが怪我をしたり、不愉快な思いをしたりするのではないかと心配だ。
 非暴力運動者は“正しさ”によって、神様からの加護を受け、形而上学的・倫理的な意味では守られているんだけど、肉体的な意味では無防備だからね。

 そもそも、非暴力運動とは目の前で怒り狂っている人の暴力に身を任せて、マスコミを通して世界中の良識に訴えるところにあるので、よほど根性座って意志の力のある人でないと、なかなかに貫徹することは難しい。だって正しいのに、殴られたり、暴言あびせられたり、せにゃならんのである。
 
 長野のチベット支援者たちに、詰め寄った中国人たちは「〔チベットは中国の支配下で幸せだからお前たちは〕嘘つき」「チベットに行ったこともないくせに」と一方的にののしってきたそうだが、日本人支援者たちはみなチベットに行ったことがあり、チベット人の知り合いがおり、よくチベットを知っているばかりであった。むしろ、中国人たちの方が一度もチベットに行ったことがなく、報道管制によってチベット史もまったく知らず、客観的にいって、チベットのことを何も知らない人たちであった。

 あそこにいた中国人はただただ「自分の感情・メンツを傷つけられた」ことを動機に怒り狂っているのである。話がかみあうわけがない。

  そこで、長野でチベットサポーターは、善光寺の本堂内で中国人・チベット人双方の犠牲者を悼む法要を静かに行った。これによって、問題がチベット人対中国人の間にあるのではなく、人間対人間を抑圧する体制にあることを示したのである。

 とりあえず学生課に「デモに参加する学生はフツーの学生。彼らの身の安全をまもってこそ民主主義国家のあかし」と頼む。ここを見ている学生さん、明日警察・大学・留学生はみなそれぞれの事情の下で動くと思うけど、慈悲をもって彼らを見てやってください。
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DATE: 2008/05/03(土)   CATEGORY: 未分類
世界で最も影響力のある指導者
 四月三十日、Timeで恒例「2008年、世界で最も影響力のある100人」が発表された。

「指導者」上位百名のうち、どーどーの一位はダライラマ14世。 この企画ではダライラマは毎年上位にランクインしているが、今年は問題なしの一位。参考までに、日本人は科学者部門にiPs細胞つくった京大の山中教授などが16位に。

 アメリカ人は、「もっとも影響力のある指導者」として自国の大統領も、ましてやお隣の“大国”の某指導者も選ばず、国も軍事力も経済力ももたないダライラマを選んだ。

 タイムからダライラマの解説を引用・飜訳する。

何百万人もの人々がダライラマの言動に啓示をうけてきたが、当のダライラマは誰から啓示を受けているのだろうか。ダライラマとチベットの民は絶望とともに死にものぐるいの生を送ってきた。中国の抑圧とそこからの亡命という悲劇が日常茶飯事であった。
しかし、今年72才になるダライラマはこのような残酷な運命にあっても心の平和を保ち続けている。ダライラマは人類をどうみているのだろうか? 
ダライラマはこのことについてかつて私にこう言った。「われわれはこの地球上でもっとも優勢な種ですが、一番大きなトラブルメーカーです」

 中国の指導者たちはインドを支配した大英帝国の官僚たちとは違っている。ダライラマのガンディー・スタイルの非暴力闘争は、良心の呵責を少しも中国人の心に生み出すことはなかった。彼らの良心の呵責によって、チベットに自由は実現するのに。それどころかオリンピック開催年にあたり、北京はチベットの願いを前よりもいっそう激しく抑圧している。しかし、ダライラマは自分を中傷し、チベット人を抑圧する者たちに対しても、かわらぬ慈悲を示している。とげとげしい態度を示すことを好まない。彼はこういう「わたしは中国人自体を嫌いではないですよ。ただその振る舞いが嫌いなだけです」

 ダライラマの最奥の神秘とは、彼が普通すぎるくらい普通なことである。ダライラマはいつもハッピーだ。カオスと混乱のただ中にあってもハッピーなのだ。ダライラマが語ってくれたことの中で最も印象的なのはこの言葉である。
 「信仰をこねくりまわさず、より高い“気づき”に向かいなさい。宗教に依存するのではなく、良識、日常的な体験、科学的な思考法を重視しなさい。」・・・
 始めに戻ってダライラマは何から啓示を受けているのだろうか? それは人ではなく、私やあなたを越えたところにある、自己と非自己を越えたところにある時空をこえた“場”からであろう。驚くべきは、そのような“場”がある、ということではなく、一人の男がその場からやすやすと啓示を受けているということである(スピリチュアリスト、Deepak Chopra)。
 

 騒乱の中にあってもゆるぎない穏やかな言動。民族や宗教によって人々が分離することを望まない、その人類全体をみすかした愛が、アメリカ人を魅了しているのである。

 日本の報道はこれまで隣国に気を遣うあまり、ダライラマにまつわる情報や報道を最小限しか露出してこなかった。しかし、今回の件によりさしもの日本マスコミもダライラマについて報ぜざるを得なくなり、結果多くの日本人がやっとダライラマを知ることとなった。

 荒んだニュースの続く国際情勢の中にあっても、もっとも陰惨な現代史を生きてきたダライラマ。あれほどの目にあいながら、中国人を憎まず、ハッピーに生きている、そのすごさを理解できる人はみな感銘をうける。そして、なにがしかの“気づき”が始まる。

 昨日コピー屋さんで自分の対談ののった雑誌記事をコピーしていたら、そこのオバハンが「チベット大変ですね」と普通に言われた。そいで授業が終わって事務所にいったら、残業していた事務の方が「先生、日刊ゲンダイ読みましたよ。チベット大丈夫ですか」と声を掛けられた。

 ダライラマの生き様を知る前と、知った後では世界がかわるのだ。ダライラマを知るものは幸いである。彼らは自分自身を救うことになるからである。
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