白雪姫と七人の小坊主達
なまあたたかいフリチベ日記
DATE: 2007/06/23(土)   CATEGORY: 未分類
ホンモノは人種・宗教・国境を越える
 昨日は授業で「非暴力のDNA」のテーマで話をして、キング牧師が暗殺される直前の最後のクリスマスで行った演説を見ていたら、それがあまりにダライラマ14世と似ていることに読んでいて気づいて、カンドーした。
 
 ちょっと長くなるけど、さわりを紹介。まずキング牧師から。

もしわれわれがこの地に平和をもたらすことができるとすれば、われわれの忠誠心は地域的ではなくてむしろ全世界的でなくてはならない、ということであります。
 われわれの忠誠心は、自分の人種や種族・階級それに国家を越えるものでなくてはならず、それには世界的な見通しをたてねばならないということです。
 いかなる個人も単独で生きてゆくことはできません。かえって、単独で生きようとするかぎり、いよいよ多くの戦争をこの世に引き起こすことになるのです。
 いまこそ、神の審判がわれわれの上に下されつつあります。そして、われわれはここで兄弟としてともに生きてゆくことを学ぶか、さもなくばともに愚か者として全員破滅へ向かって歩むかなのであります。
 まったく、国家としても個人としても、われわれは相互依存の状態にあります。
 ・・・私はこの国では何百万ドルという金を使って毎日余剰食料品を貯蔵しているという事実について考え始めました。
 「あの食物をしまっておく適切なところを私は知っている。それはアジア、アフリカ、ラテン・アメリカ、それからまたわれわれの国の中にさえ存在する、空腹のまま夜、寝床につく何百万人という神の子たちの、空っぽの胃袋の中だ」と。・・・
 われわれはすべて相互依存という逃れがたい網の目に捉えられており、同じ一枚の運命の衣装の中に結び付けられているのです。何かあるひとつのことに直接影響を与えるものは、間接的にほかのすべてに影響を及ぼしているのです。
 われわれは力を合わせてともに生きるべく創られているのです。なぜなら、現実世界が相互依存方式によって仕組まれているからです(『良心のトランペット』)。



 キング牧師は
「平和は、みなが自分、自分というところには実現できない、そのような「自分」を超えた上に実現する」
このことを、 キリストやガンジーやソローの哲学から学んで、それをわかりやすい美しい言葉で述べたのだ。

 そいで、以下がダライラマ14世猊下が1989年にノーベル平和賞を受賞された時のスピーチより。

私たちは同じ人間であって、苦しみを逃れ、安楽を求めるものであることを理解することは、人類愛、つまり他人に対する愛情のこもった暖かい思いやり、すなわち慈悲の心を育てる助けとなります。
 このことは、ゆれ動く現在の世界に生きていくためには、なくてはならぬものです。
 そうでなければ、私たちは自分の利益になると思い込んでいるものを、他人のことを意に介さずにがむしゃらに求め続け、他人ばかりでなく自分自身をも傷つけてしまうことになります。

 この事実は今世紀に入ってよりはっきりとしてきました。たとえば、核戦争を今起こしたら、それはそのまま自殺行為です。あるいは、目先の利益を求めて大気や海を汚染すれば、それは私たちの生存の基盤を破壊していることになります。個人や国家の相互依存(縁起)の度合いが増加しつつある現在、私が「普遍的責任感」(増上意楽)と呼ぶものを育てていく他、残された道はありません。

 今日では、私たちは本当に地球家族なのです。世界の一地域で起きたことが、私たち全員に影響を及ぼします。もちろん否定的なことばかりでなく、肯定的なことについても同じことがいえます。現代の非常に進歩した通信技術のお陰で、遠くで起きた事件を知ることができるばかりてはなく、その影響をも直接受けます。・・・・大陸を隔てて敵対する国々の間に平和がもたらされれば、私たち自身の安全もより確かなものになります(『愛と非暴力』より)。

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 似てる。

 世界が「縁起」(相互依存)している。だから、自分の利益ばかりを求め続けることは、いずれ世界を滅ぼすようになる、

 このような両聖者の言葉は普遍的であり、それであるがゆえに多くの人の魂をゆさぶる。

 キング牧師は最後は暗殺されたことが示すように、つねに自らの命の危険に身をさらしつつ、この普遍的な信念をまげることはなかった。

 ダライラマ猊下も席の温まるまもなく、チベット難民や彼の教えをまつ人々のもとに行くために世界中をとびまわっていることはよく知られている。

 彼らは文字通り自らを省みることなく、一切の生きとし生けるもののために生きているのである。言行一致である。

 ダライラマは仏教哲学の大家でありながら、その哲学を誰にでもわかるような平易な言葉でかたりかけてくれる。

 ダライラマの講演は、じつによくできている。

 だいたい
前半は英語で、仏教の思想を現代的な文脈でとりあげ誰にでもわかる平易な言葉でかたりかける。

 そして後半ではチベット語で、その同じ内容を仏教用語を駆使して、伝統的な説法の形で行う。



 前半は聴衆の目線で語り、
 後半ではチベット仏教の伝統的な講義も行う、

 じつに絶妙なバランスなのである。

 なによりすごいのは、そこで口にしたことは、いずれも猊下の日頃の生活の中できちんと実践されていることなのである。

 このどれか一つを行える人は数多いだろうが、全部をできる人はなかなかおらず、やはりそれができるのはダライラマが聖者だからであろう。

 ホンモノは、時代、宗教、国境、人種などの壁をかるがると超えていく。
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| | 2007/06/24(日) 15:11 [EDIT]
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● 人類愛
モモ@大東 | URL | 2007/06/25(月) 15:05 [EDIT]
久方忘れていた言葉です。心打たれました。
私が今実践しているのは一月に一度「電話でワクチン」と、
地球環境に優しい石鹸生活だけです。
http://www.live-science.com/index.html
あと小さなことですが、女性諸氏、トイレの2度流し反対に
同意してくださいね。
● アメリカ人の尊敬する人
lunta | URL | 2007/06/25(月) 17:32 [EDIT]
今はどうかわからないが、少し前までキング牧師はアメリカ人の尊敬する人のかなり上位にあったはず。
さすがにすばらしいことをおっしゃってますね。
でも今のアメリカ人にこの言葉は全く伝わっていないみたい。
「非暴力のDNA」は優性遺伝はしないのでしょうか。

イシハマ | URL | 2007/06/25(月) 17:53 [EDIT]
>モモさん
二十年近く前のスピーチなのに全然古くなってなくて、温暖化とかの予告になっているとこがすごいすよね。

>lungtaさん
今もアメリカ人すきだとおもいますが、いかんせん、アメリカという社会はイマジンでジーンとくる層よりも、星条旗よ永遠なれ、でじーんとくる層の方が数が多いもんで。大学人とかはみていると本当にまともだよ。みんなイラク戦反対しているし。問題は、政府に踊らされる一般人・・・

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