白雪姫と七人の小坊主達
なまあたたかいフリチベ日記
DATE: 2008/07/09(水)   CATEGORY: 未分類
歴史研究のヨロコビ

宣伝を頼まれました


勝谷誠彦×ペマギャルポ対談
FREE TIBET!~中国が隠し続ける「チベットの真実」~
日時 7月10日 (木) 19:00~ 21:30 (予定)
場所 オダイバ http://tcc.nifty.com/about/
前売り券1500円 当日1700円(飲食代別)
詳細はここクリック



ANA マイレージ・クラブからこんなメールがきた

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 歴史的感動の瞬間をこの目で体験しませんか?


ふうんそろそろスポンサー料回収に動き出したな、「で値下げして、おいくらになってるのかしら。」

 と自分がとまったホテルを目安にみてみると・・・・

新北緯飯店が一泊四万円以上している!

このホテル、もともとサッポロビールの資本でたったビジネスホテルで、昔は新僑飯店とかいっていて、後に中国資本に売られて今の名前になった。

 で、このホテルが開店直後のピッカピカの時で、シングルで日本から予約して八千円くらいだった。今はかなりボロくなっていて、しかも日本資本でなくなって四万とは、選手の身内の方とかマスコミとか経費がかかって大変ねえ。チベットでは大きなイベントがあると、テント村ができて、まわりに勝手にキャンプするからお金かかんないけど、北京は天壇公園とかにテントはってもいいのかな。たぶんダメだろうな。

オリンピックって、アスリートの鍛え抜かれた技をみてわーっと騒いで民衆のストレス解消、てことで、お祀りみたいなものなんだろうけど、所詮は気張らし。ローマ帝国のコロッセウムのように、大規模イベントに癒しをもとめるようになるとローマ帝国もそろそろですな。

 さて、学術院長選挙も終わり、休講しなかったから補講もしないでいいので、教場試験期間は半期の授業の試験と通年の授業の最後の一回をやれば終わり。

 原稿書きと研究の日々が始まる。うれしー。

 そういえばこの間とあるゼミ生に卒論指導をしていたら、

学生A「歴史を研究するっていうことは、こういうことが未来におきて欲しくないから、それを伝えるためにやるんじゃないんですか。」

私「歴史研究ってのはねー。まずその時代特有の制度や事件やものの考え方とかを史料に基づいて、予断を排して再構築するのが基本よ。歴史研究は理系が自然や事象を客観的に観察するように、ある時代の構造や因果関係を読み取ろうとする作業。過去におきたことに正邪のレッテルをはったり、現在にしかない概念で過去を解釈したりするのは、研究の段階ですることじゃないんだよ。」というと、

学生A「じゃあ、先生は何のために大学で歴史を教えているんですか。そんな何のやくにもたたないもの教えても仕方ないじゃないですか」

私「ぷっちーん。あなたには未知のものを知りたいとかそういう気持ちがないの?人類の文化を発展させてきたのは、その情熱なのよ。」

学生A「ボクは全然知りたいと思いませんね。自分の身のまわりのこと以外にはまったく興味がありません」

 ぐはぁ。常々思うのだが、若いということは、苦いというか、イタイというか。まだ、世界のことも、何より自分のことも、まったく何もわかってないのに、主観に基づいて物事を決めつける時の判断の速さとその根拠のない自信には、つくづく脱帽する。

 まあでもたぶん自分も若い時はこんなカンジで、「自分から見た世界」や「自分が思う自分」を絶対視して、今から思うと恥ずかしいことをいっぱい言ったりやったりしていたんだろうな。一つ言えることは、自分でイッパイイッパイだった頃より、ささやかながら少しは回りを見回す余裕がでてきた今の方が、心は平穏になったこと(といいつつしょっちゅう怒ってるけど。まあこれはデフォルトの性格なんで)。

 学生に言わせれば役に立たない研究なんだろうが、私は、今とはまったく違う時代に人々が何を考えていたのか、その考えに基づくからこそこのような行動をとっていたのだ、などということが分かるととても嬉しくなる。とある島にしか住まない新種の美しい花を見つけた植物学者のような、新しい星をみつけた天文学者のような、たぶんそんなカンジ。

 夏はまだ始まったばかり。
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COMMENT

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● オリンピックニヤイコールカラオケ?
ゲヘナ | URL | 2008/07/09(水) 18:44 [EDIT]
大学生ではないので先生の市民講座が受けたくてたまりません。
予定は・・・ありませんよね・・・研究に情熱注いじゃってください><

歴史は現在の価値観で判断できるものではない。というのはちょっとわかる気がします。
コロッセオって殺し合いしてたらしいわよ野蛮ねー
って言うなら観光すんなって感じです。
現在の価値観で考えて過去のいいところはまねをして、悪いところは繰り返さない努力が必要だとは思いますが
研究される立場からは当時の価値観を共有する、またはその価値観に入り込んで見ないとわからない部分が大きいと思います。
研究することで時間や場所、民族を超えて何かを発見し共有するというのは恐ろしくグローバルな野望。
そういった研究者の情熱の結果がまた他の分野の研究者の貴重な資料となって活用されることを夢見ています。

そうしたらその学生さんの夢は叶うのでは。
でも自分の周りのことしか興味無いのだとしたらその夢をかなえる人はその学生さんでないことだけは確かな気が。。

mukke | URL | 2008/07/09(水) 19:09 [EDIT]
>こういうことが未来におきて欲しくないから、それを伝えるためにやる
これは「研究」ではなく,「教育」や「政治宣伝」の領域ですよね……同じく学部生なので偉そうな事は言えませんが。
● 何のための研究か
Susumu | URL | 2008/07/09(水) 20:13 [EDIT]
「・・・分かるととても嬉しくなる」、まさにそうだと思います。
僕は何のために研究をするのかと問われれば、「自分が興味を持って知りたいから、それ以外の何ものでもない」と答えていました。

有名なメンデルの法則を発見したゴレゴール・ヨハン・メンデルは、えんどう豆を沢山収穫しようと思って、エンドウマメの遺伝の研究をしたのではないのです。チャールス・ダーウインの進化論を読んで、感銘を受けると同時に、進化を明らかにするには遺伝が重要だと気がついて、遺伝の研究を始めたのです。
チャールス・ダーウインだって、旅して回った島々に多様な生物が存在しているのに驚き、なぜこんなに色々な生物が出来たのだろうかと思って、進化論を考え出したのです。
ダーウインもメンデルも石濱先生とたいしてかわりません。
でも我々の生活に重要な現代の医学や農学において、彼らの研究は大きな役割を果たしているのです。しかも、メンデルなどはある事情から、自分の研究の持つ重要な意味に気がつかずに死んでしまうのですが。まさか、世界中の国の教科書に自分の名前が出ているなんて、考えもしなかったとおもいます。

学生の皆さん、石濱先生のように、どんどん、自分の興味に任せて勉強をし、研究のテーマを探してください。

100年後にあなたの研究が世界の思想をリードすることになっているかも。




宰相 | URL | 2008/07/09(水) 22:16 [EDIT]
>こういうことが未来におきて欲しくないから、それを伝えるためにやる

私もこの後輩君と同様非正統派な考え方なのですが、歴史を考えるとき、従属変数となる現代、もしくは対象となる時代の後の時代に最大の影響を与える独立変数として、歴史を考えてしまいます。
● 勉強できる環境がうらやましいこの頃。
カルマ | URL | 2008/07/09(水) 22:16 [EDIT]
歴史は、その国の記憶のようなもの。
良い歴史も、悪い歴史も、事実として記憶し、後世に残せるだけマシだよ。
今、どれだけの少数民族の歴史が消えようとしているのか数えられない。
ひょっとしたら、アフリカや、インドネシアや、パプアニューギニアに、文字すら持たず、消えた、民族だって存在するかもしれないよ。
すでに、チベットには、チベット医学の漢方薬の書物にしか存在しない、学名さえ付けられず消えた、花が存在する。

jiro.siwaku | URL | 2008/07/09(水) 22:42 [EDIT]
螺旋階段
● 管理人のみ閲覧できます
| | 2008/07/10(木) 01:55 [EDIT]
このコメントは管理人のみ閲覧できます
● 私も同じ事を考えていた時期がありました
モモ@大東 | URL | 2008/07/10(木) 15:19 [EDIT]
済んだことを蒸し返してもしょうがないから
歴史を学ぶのは無意味だ、と
中学生時分、担任教師に食って掛かったことがあります。
でも今振り返ると、自分自身の教養の一環としても、
また世界情勢の混乱さなどを考えても
歴史を知っているのと知らないのとではまったくちがう、
と特に今回のチベット騒動で特に思いました。
先生、研究に没頭できますね、良かったですね♪
北京五輪のメダルラッシュなんか忘れて(笑)
無限の平野を旅しに行ってください。
● 正しい歴史研究あってこその感動
マーハー | URL | 2008/07/11(金) 03:25 [EDIT]
>まあでもたぶん自分も若い時はこんなカンジで、「自分から見た世界」や「自分が思う自分」を絶対視して、今から思うと恥ずかしいことをいっぱい言ったりやったりしていたんだろうな。

おそらくわたしもその真っ只中にいるのだろうな、
と思うことがあります。
ミクシィの自分の日記を時々読み直して。(笑)

恥ずかしいことを言ったりやったりまだしてますね。


歴史に対して個人的な解釈をしたいにしても、
想像を膨らましてひとり悦に入りたいにしても、
石濱先生がおっしゃるような歴史研究があった上でだとおもいます。

その研究の成果が前提として存在していなければ、
その学生がいう歴史からの学びは、
単なる幻想になりますね。

この富士山をきっと竜馬も見ていたんだな、
かれは富士山を見て何を思ったんだろうな、
などと想像して静かに感動できるのも、
先生方の研究への情熱があってこそ、そう思います。

しらゆき | URL | 2008/07/14(月) 20:13 [EDIT]
>ゲヘナさん
ありがとうございます。たくさんの「特殊」を積み上げていつかは「普遍」に到達するのが王道ですよね。それはたしかに自分の身の回りのことしか興味ない人にはできないことです。

>mukkeさん
同じ学部学生でもそこに気づいている点のはエライ!

>susumu先生
何かこんなとこで伺うにはもったいないお話。ダーウインやメンデルと並べられると何かこう身が縮まります。先生のご研究こそ彼らに比較するにふさわしいものだと思います。
>宰相くん
現代史は現在も重要な考慮対象だと思いますよ。現在の予断に左右されないように意識している限りは。

>カルマさん
勉強は大学以外でもできますよ。

>jiro siwakさん
繰り返しているようで上昇している?

>ゆずさん
そう、「学ぶ」ことができるかできないかは、自分が学ぶと実存的に思えるか否かで決まります。ゆずさんの考え方は正しいと思いますよ。

>モモさん
気にもしてませんて。あんなオリンピック。そもそもスポーツ興味ないし。

>マーハーさん
いや、まだ自分も子供であと何十年かしたら「今この時分かっているように感じていることて」だって相対化されるのかもしれません。

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