白雪姫と七人の小坊主達
なまあたたかいフリチベ日記
DATE: 2006/04/08(土)   CATEGORY: 未分類
実の一つだになきぞ悲しき(でも楽しかった)
新歓イベントもとい現役慰労イベント「お花祭りでGO」に行ってきました。
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 いやあ、本来の目的はおいとくとして、私は面白かった。
 
 破顔微笑氏の案内により、早稲田近郊の神社やお寺をまわったのだが、仏様のご加護か意外な出会いもあり、また、天候にもまあ恵まれて早稲田近郊ワールドの魅力をぞんぶんに楽しんだ。

 まず、早稲田のなんちゃらとかいう先生が設計したサイケな外観の観音寺(1637年開基 本尊十一面観音)にいく。御花祭りの「お」の字もやっている気配がないので、手を合わせて次へ。

 破顔微笑氏が早大の敷地から移動させた神社があるというので、興味をもちその神社、水稲荷神社による(仏教じゃないじゃん)。

 わたしはこの神社を正門からみてその正面にある鉄筋の建物がそれかと思っていたらそれはただのマンションで実物はちゃんと別にあった。昭和38年、早大と土地交換してこの地にうつったとのこと。

 境内には「堀江安兵衛助太刀の碑」、また、もっと昔に早稲田の構内にあり、大隈重信公も信仰扱ったという高木神社も移されてきている。悪いと思ってか早大が鳥居を寄進している。今もちゃんとアフターケアしていることを祈る。

 境内にはふるように桜がちりしき、とても美しい。

境内にある碑文、佐藤栄作揮毫「平和の礎」、中曽根康弘揮毫「水稲荷神社」、陸軍大将揮毫「国威宣揚」の三つを比べ、陸軍大将の書がいちばんいいという結論に達する(笑)。

 破顔微笑氏が「隣接する甘泉園(徳川御三卿の一清水氏の下屋敷あと)を通りましょう」というので、従っていくと、美しい日本庭園にでる。「新入生が欲しいね~」とか慨嘆しつつも、ここ数ヶ月同じことに気をもんで気心の知れてきたもの同士、こうして歩くのもなんかいい。

 桜舞い散る神田川の橋の上から川を見下ろすと、桜の花びらで白くなった川に、肥満した鯉がぶりぶり泳いでいる。そして、川べりに「山吹の里」と書かれた、如意輪観音像をそのまま横着に碑文に転用した碑がたつ。
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 太田道灌が鷹狩りにでて驟雨にあい、とある家に蓑をかりにいった。すると若い娘が山吹の一枝をさしだしたので、道灌は「花が欲しいわけではない」と怒った。そのことを聞いた人が

「それは古歌"七重八重 花は咲けども 山吹の 実の一つだに なきぞ悲しき" にかこつけ蓑がないことを婉曲に表現したのだ」

と道灌に教え、道灌は敷島の道に親しむようになった、という。あの故事の縁の地である。

折しも山吹が美しく咲き誇る季節。

それから氷川神社でこわれかけの狛犬をいたみつつ、そのはす向かいにあるお寺に何の気なしにたちいった。

南藏院(真言宗豊山派)というこのお寺は、本堂が階段をあがった二階にしつらえられている。しかし、階段の入り口は柵で囲っており、本堂の扉も堅く閉ざされており、御花祭りとかいう以前に拝むことすらできない。

わたくしはこのような鉄壁のまもりの寺院を見たことがある。

中国でチベット寺を訪ねると、修復中であったりするとこうやって階段下を柵でかこい、門扉も閉まっているのだ。日本からはるばるきた私はそんなことくらいでひるむもんじゃない。乗り越え、すりぬけ、ずいずい境内に入っていき現状確認をするまで。見つかったらもちろん現場の作業員に怒られるが、そこは外人の特権。

「道がわかんなくてまよっちゃいましたあ」といってごまかすのだ(しらじらしい)。

境内の花をめでていると、庫裡の方から一人の年輩の女性がしきみを手に出てこられた。破顔微笑氏の頭をみて「お寺の方ですね」ということから話がはじまり、「そこに花御堂がつくられてますから、甘茶をかけていってください」、と言われる。

ガラス戸を開けるとそこには確かに花御堂が美しく飾りたてられており、甘茶のお接待もある。
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しかし、普通ここまでこないよ。

しきみを持つその女性よると、ご子息は京大出身で(ふんふん)、サンスクリットの研究をやっていて(え?)、そのうえ種智院大学とか大正大学とかで教鞭をとっている(ええええ?)と言う。こうくれば、かなりの確率で顔見知りの可能性がある。そこで、「して、ご子息の名は?」と伺うと、ビンゴ!

やはり知り合いのN先生であることが判明。

しかも、いま家にいらっしゃり、その上今からお花祭りの声明をあげようとしているところだという。

きました。御仏縁ですよ。

わたしたちはまったく気まぐれに歩いてきて、何の予約もしなかったにもかかわらず、そしてご住職も去年までは御花祭りを当日にお祝いできないほど忙しかったのだが、今年は久しぶりにその日に声明があげられるという、その瞬間、その場所に、わたしたちは当然のように巡り会い、そして仏様の誕生日をともにお祝いするのだ。

善き哉、善き哉。

ご住職の豊山派の声明を拝聴した後、全員で般若心経を斉唱すると、仏青もなんとかなるような気がしてくるから不思議である(楽天的~)。
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そのあと天海僧正が江戸の鎮護にきめた五色不動の一つ目白不動にお参りをする。途中から雨がふりはじめたので、いそいで目白通りにでて、昼食をたべに入り、現役生の新歓の苦労をねぎらう。

食事が終わった後には雨も上がり、また晴れ間がのぞいていた。結局、ほとんど雨に降られることなく、春爛漫のお寺参りは終了。

早稲田に長年巣くっているにもかかわらず、まったくこの界隈のことを知らなかったので、すごく楽しかった(破顔微笑氏にとっては通学路らしいが)。

みんなよくがんばった。

さあ、授業が始まる。今度はわたしの腕のみせどころである。

何か私一人が楽しんだだけのお花祭りであるが、この日、この季節、このルートを歩き、語り合うことは、できるなら仏青の恒例行事にするといいと思う。

それくらい、このコース、いけている。
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COMMENT

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● 懐かしい響きです。
アメシィー | URL | 2006/04/09(日) 15:59 [EDIT]
 新歓コンパ、という響きが懐かしいです。早稲田の周辺ってけっこう神社やお寺がありますね。永青文庫の周辺も情緒があるます。
● 永青文庫か
石濱裕美子 | URL | 2006/04/09(日) 22:00 [EDIT]
それも行ったことない。
そいえば、芭蕉庵もいったことないんですよ。
神楽坂の方にもいろいろあるらしいけど、これまたいったことがない。
チベットとかラサの地理には詳しいのですが。

沼風亭鴨乃助 | URL | 2006/04/10(月) 15:38 [EDIT]
こんにちは、せんせい。
鴨乃助です。
本名じゃありません。

TVの途中下車の旅みたいで楽しく読ませていただきました。
独りでボケと突っ込み、忙しそうで嬉しそうで、とってもいいですね。

今年度はまだ始まったばかりです。
諦めることなく新入生歓迎を続けてください。

面白かったので勝手にリンク張らせて頂きました。
● こんにちわ鴨乃介さん
石濱裕美子 | URL | 2006/04/10(月) 16:50 [EDIT]
リンクありがとうございました。
わたしも野鳥が大好きです。
毎日庭にくるキジバトに「くるみちゃん」と名前をつけて愛でております。
ワカケホンセイインコもくるのですが、習性なのかなかなか庭にまでおりてきてくれません。
いつか我が家の庭でワカケがフルーツとかをしゃぶっているのをみるのが夢です。これからもよろしく御願いしまっす。

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● お花祭りでGO!
不捨室雑録 2006/04/09(日) 22:22
昨日8日はわれらがお釈迦さまの誕生日、ということで、早大YBAの新歓イベントもとい現役慰労イベント「お花祭りでGO」に行ってきました。 ありがたいことに顧問のイシハマ先生に引率していただき、大学から歩いて行けるくらいの範囲にある寺社仏閣をめぐるというツアー。そ  [続きを読む]
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