白雪姫と七人の小坊主達
なまあたたかいフリチベ日記
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DATE: 2010/05/30(日)   CATEGORY: 未分類
護国寺で気合の英語ガイド
ごろうちゃんページ更新しました。(→ここクリック)

 金曜日に講演を終えたキュパース博士が月曜日には離日してしまうので、土曜日にキュパース博士とジャクソン博士を護国寺観光に御連れする。

 お二人はチベットの歴史や美術を研究しているため、チベット・イベントが何度も開催され、かつ、ダライ・ラマ法王も来錫された護国寺はいろんな意味でぴったりな観光スポット。

 さらに、護国寺の諸堂は東京を襲った四度の大災害、廃仏毀釈、関東大震災、東京大空襲、戦後の乱開発のすべてを生き延びて江戸期そのままの姿を残しているため、伝統的な日本仏教のスタイルをお見せすることもできる。東京のお寺の大半は今は鉄筋だからね。

 ワタクシが日本文化の特殊な部分について何かを例示して解説する場合には、当然共通知識であるチベット文化を使う。したがって、ワタクシのガイドは日本文化をチベット文化にたとえ、英語で語るというアナーキーなものとなる。ちなみに、ワタクシのモットーは「英語は気合い」

 起点は大学の敷地内にある徳川最後の将軍慶喜公ゆかりのイチョウから。

私「私の祖先は武士だったので、究極的にはこの人のために働いてました。この人好きです。」

院生M「うちは長州なのでこの人に反乱おこした側です。」

ジャクソン博士「私の祖先は〔イギリスの〕女王に反旗を翻した反乱軍ですね~。アメリカ人はみな叛徒の末裔ですね~」。

私「護国寺は五代将軍のご母堂が、時代でいえばダライ・ラマ五世の同時代に建立したものです。明治期にはいって将軍の時代が終わると、このお寺もえらいこと衰微しましたが、東京における茶の湯のセンターになることに活路を見出しました。護国寺の境内にはたくさんの茶室が移築され、また、お茶の神さま出雲の不昧公のお墓も勧請され、今の繁栄を得るに至ります。」

ジャクソン博士「創意工夫は大切だね。」

護国寺の仁王門にて
「これは仁王さまです。この寺のガードマンですね」

 しかし、護国寺に足を踏み入れてびっくり。何かのイベントをやっているらしく、お寺の境内全体がSogeturyu(草月流)のIkebana(生け花)の展示場となっているのである。この生け花がみな巨大で、現代アーツのオブジェのよう。蓮華型の手水の中にも、ハデなボタンなどがぷかぷか浮いていて、とにかくキレイだけどドハデ。

 境内の茶室のあちこちで茶会が開かれており、これまた現代的な華やかな着物をきた女性がいきかっており、それがモダンなオブジェと組み合わさって、何かへん。

 この風景はそう、外国映画にでてくるキテレツな日本のイメージそのまま。

 その具体的な事例を知りたければ、近いところではファンタスティ・ク・フォーII「銀河の危機」の最後で主人公二人が日本で行う結婚式の風景を参照してください。ハリウッドはある意味日本文化の一側面を正確に描写していたのだ。知らぬは日本人ばかりなり。

 気を取り直して、不老門にて

「これはフォーエバー・ヤング・ゲイトですね。この門を通る人はだれでも長寿と健康を授けられまーす。」

 そして、伝説の大師堂にて、

私「2008年ここでフリー・チベットイベントが数おおく行われました。大師とは弘法大師のことで、このお寺の宗派の開祖様です。」

院生M「日本のグルリンポチェ(チベット密教の祖)ですね。」

私「うまい」

出雲の不昧公のお茶室にて

私「これはイズモ・スタイルの茶庭です。ところで、出雲ってどういう風に説明したらいいのかね。」

院生M「日本のシャンシュン(西チベットにあるチベットの古代宗教ボン教の発祥の地)でいいんじゃないですか」

私「不昧公は日本のシャンシュン地方の領主にしてお茶の宗匠でした」

多宝塔にて

私「法華経(ペマカルポ)スタイルの仏塔でーす」

重要文化財の日光殿と月光殿にて

私「サンシャイン・シュラインとムーンライト・シュラインでーす」

ウソはいってない。キュパース博士はひたすら境内の写真をとりまくっているので、たぶん楽しいのだと思う。

そしていよいよ本堂の観音様。

私「ご本尊は如意輪観音様(イーシンコルロー・チェンレシー)は五代将軍のご母堂の念持仏で琥珀でできてまーす。今日は厨子はしまってますが、ダライ・ラマ法王が法事を行われた際とか、2007年にチベットの砂曼荼羅が作られた際には開扉され、その美しいお姿を見ることができました。そこにある「悉地院」の扁額は、五代将軍の手です。カレは命あるものすべてを愛し、特に犬を愛して、当時人より犬が大事にされたため、犬公方(DOG SHOGUN)と呼ばれていました。」

ジャクソン博士「カルマパ十世も犬好きだった。仏教徒だねえ。」

 というわけで、お二人はたぶん喜んでおられたことと思う。

 薬師堂も大師堂も閉鎖されていて中が見られなくて残念であったが、薬師堂のご本尊は今修理中であって、最近になって、平安時代にさかのぼるものではないかといわれているらしい。このお寺の開基は17世紀であるが、仏像はご本尊も含めて古いものが伝わっているらしい。護国寺の薬師様の写真は2007年の大法輪の九月号に見ることができます(同号には護国寺様で開催されたチベット・イベントの記事ものってます)。
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COMMENT

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Susumu | URL | 2010/05/30(日) 14:31 [EDIT]
色々とご苦労様でした。
説明の仕方、参考になりました。

木魂 | URL | 2010/05/30(日) 15:28 [EDIT]
ファンタスティック・フォーのあのシーンはポップコーンが飛び散るくらい大爆笑しました。劇場で。

教育実習がんばります。

Penba Yakdu | URL | 2010/05/30(日) 17:12 [EDIT]
>日本文化をチベット文化にたとえ、英語で語るというアナーキー

チベットおたくにはたまらなく有難いご解説でございます。
どこかの「日本のチベット」発言には蔑視が滲んでいましたが、
「日本のシャンシュン」はシャンバラ・パラダイス的に光栄です。

ジャパニーズ シャンシュン・グレート・シュライン ビリーバーより

けい | URL | 2010/05/31(月) 01:03 [EDIT]
へぇ!そうだったんだ~!なるほど…。と、目からウロコの感で、楽しく学ばせていただきました(笑)
猊下にいただいた釈迦如来像、いつでもお参りできたらいいですよねー。

チビと一緒にブログを拝見してたので、ごろう様のページの鰹節とるりJr.ちゃんの写真を見せたところ、画面に手を伸ばして触っていました。
懐かしんでいたのか、鰹節だと分かったのか…?!
● 護国寺
モモ@八尾 | URL | 2010/05/31(月) 12:11 [EDIT]
大阪にはこれといった大掛かりなお寺がないので
奈良に流れてしまいます。
ことに平安遷都記念とかで、「ならをならおう」
キャンペーンが開かれるとか。
なんでも駄洒落にするところは関西魂なのでしょうかね~。

manuel | URL | 2010/06/01(火) 13:50 [EDIT]
護国寺には何回も行ったくせに薬師堂があることを知りませんでした(笑)
確か本尊の観音様も平安時代のものですし、お寺自体は比較的新しいながらもかなり古い仏様も鎮座しておられるのですね。

wakui | URL | 2010/06/01(火) 22:20 [EDIT]
皆様、コメント欄をお借りして申し訳ございません

昨年タシルンポ寺のお坊様が、長野市の西方寺に来て、砂曼荼羅を制作しましたが、今年は善光寺にいらしゃり、善光寺の内陣で砂曼荼羅を制作しています。
今日から始まり、完成は6月15日です。

破壇の儀式はおこなわず、チベット文化を広く皆様に知ってもらうため、資料館に納められるそうです。

ぜひぜひ、砂曼荼羅を見に善光寺までお越しください。

制作期間中、タシルンポ寺の運営資金の為、私はチベットグッズを売っております。こちらもどうぞご利用頂ければと思います。

シラユキ | URL | 2010/06/02(水) 14:25 [EDIT]
>susumu先生
先生のように英語がうまくないので、私は「気合い」勝負です。先生もお大事にしてください。

>木魂くん
しかも、ロードショーで見たのね(笑)。それは痛かったことでしょう。

>Penba Yakduさん
わたしもシャンシュンにたとえた院生の感覚には驚きました。伝説の地、出雲にぴったりですよね。

>けいさん
るりは恐ろしく元気です。家の中が汚いのでなかなか写真がアップできないのですが、こんどiphoneでとった写真をお送りしますね。

>モモさん
大阪は空襲があったので、あの四天王寺ですら焼けていますものね。私が大阪でお客さんおつれするなら、やっぱり四天王寺かな~。歴史あるし。


>manuelさん
そうなんですよ。天かの将軍様のご母堂ですから、それはもういろいろなコネクションをおもちでしたでしょうから。当時の寺院制度では本山が末寺の寺宝情報をすべて管理りしていましたから、ご母堂がこれがほしい~とかいったらたぶんすぐほいっと手にはいったんですよ。まったくの想像ですけど。

>wakuiさん
次のエントリーで西方寺さんのご紹介をさせていただきました。

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