白雪姫と七人の小坊主達
なまあたたかいフリチベ日記
DATE: 2006/04/15(土)   CATEGORY: 未分類
天台宗開宗1200年、仏青創立120周年。一桁違いも何かの縁か。
いってきました「最澄と天台の美術」(うろおぼえ)展。

五時四十五分に高田馬場時計台下に集合をかけたが、これは失敗だった。この時期、時計台下は享楽系サークルの待ち合わせに使われるため、人であふれかえるのである。

彼らはプラカードが目印になるからいいものの、われわれ何も考えていない待ち合わせ集団は、この人混みでは絶対的に不利、ていうかまず、会えない。

あきらめの早いわたくしは早々に「こりゃー、今日は一人でGOだな」と覚悟を決めた。

ところが、この雑踏にもかかわらず、わたしをみつけてくれると人が一人、また一人と集まり、なんと八名もの学生さんがきてくれたのである。しかも、あろうことか、仏青にも興味をもってくれているようなのである(吃驚)。

一条の光が空から地上にさしこんできた気分。

展覧会は天台宗(法華宗)が開宗してよりちょうど1200年を記念してのものである。

展覧会の行われている上野の御山は、かつては東の叡山とよばれた寛永寺の堂塔がたちならんでいた(現在の本堂は移動した結果)。寛永寺は徳川家康の黒衣の宰相として知られる天海大僧正が、江戸の鬼門封じにたてたもので、徳川家の墓所もここにあったため、江戸時代を通じて繁栄を極めた。

しかし、そのような寺であるため、幕府が倒れるにともない上野戦争の戦場となり、東叡山寛永寺も灰燼に帰した。当時を忍ぶよすがは東照宮と五重塔くらいである。

展覧会はそれは見応えがあった。

国宝・重文がごろごろしてて、本来なら50年に一度のご開帳の秘仏とか、ぱかぱか出品されている。もし行ってない方がいらつしゃったら、是非行くことをおすすめする(ただし、昼間にいくと雑踏で何も見えないが)。

最澄の天台宗を、空海の真言宗の歴史と対比させながら、進んでいく。いろいろな意味でこの二人は好対照だが、笑ったのは書。

学生の一人が「先生、最澄って字汚かったんすね~」というので、見てみると確かにこ汚い字である(私も悪筆だから人のことはいえないが)。空海は能書家として知られるが、最澄の書ってあまり話題にならいのはこうゆうことか。しかも、最澄の有名な弟子円珍も、ちょっとこれはというくせ字。師をこえてはならぬという弟子の謙譲であろうか。

天台といえば、日本仏教の諸宗派の母体であるため、展示は鎌倉期の浄土信仰などにも及び、なかでも人々をひきつけていたのは、『往生要集』をもとにした六道圖、とりわけ地獄絵図や人不浄相などのぐちゃぐちゃ系掛け軸である。

展示構成上、向かい側には阿弥陀来迎圖などの聖なる絵画がかけられていたが、そちらにはまったく人がいない。思わず地獄とか腐敗した死体とかに目がいくのは、やはり人はどこか自分を罪深いと思っているからだろうなあ。

八時の合図とともに追い出されるように、退館。ミュージアムショップは人が一杯いたので一時間でも余分に開ければ売り上げも上がるのに、そこは国立である。職員の方はいっ分一秒でも早くわれわれに帰ってもらいたいらしい。

この一週間天気はずっとぐずついていたが、今宵は月が見える。しかもまんまるだ。お花祭りの日は半月であり、あれから一週間たつから満月か。

縁起がいい。

今日新しく入ってくれた学生さんたちが、今いる三氏Q熱、破顔、ほとけどじょうの三氏と協力して、仏青をの新たなる伝統をつくりだしてくれるといいなあ。仏教は思想だけでもすばらしいものだが、仏様の五官をおもてなしするためにささげる、香・茶・音楽・花などの作法が、それぞれ独立して成立した声明・華道・書道・香道・茶道・などの文化面もマーベラスなものである。

なので、これらの文化を体験する場として、仏青が機能していけば、部員どうしが今までのようにバラバラなるのではなく、緊密に交流していけるのではないかと思う(こうすれば、まかりまちがっても怪しくなることはないし)。

楽しまなきゃ、何事も続かない。

みんな、一期一会の出会いを大切にして、品格のある大人に育ってね。

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COMMENT

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ほとけどじょう | URL | 2006/04/16(日) 01:01 [EDIT]
じつは部室には「仏教青年会」と墨書した「のぼり」があります。
これを持って行けば良かったなぁ、と後で思いました。
また、何かの機会があれば、有効に活用しましょう。
● おせわになりました~
四月からの生徒 | URL | 2006/04/16(日) 06:29 [EDIT]
先生のどんなガイドの方よりもお詳しくて、楽しい解説に、とても楽しめました。そういえば、14日は、かの法王がトランジットのため、日本にいらっしゃっていたそうですね。なんと縁起のよいことでしょうか。
● 管理人のみ閲覧できます
| | 2006/04/16(日) 11:29 [EDIT]
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● 私も見ました。
アメシィー | URL | 2006/04/16(日) 14:58 [EDIT]
 久しぶりに東博の特別展で面白いと思いました。地獄絵図に目が留まってしまうのは、人間の性なんでしょうか。
 同じ日に「天寿国繍帳」も見れました。本物は感動します~
● のぼりは・・・
石濱裕美子 | URL | 2006/04/16(日) 16:05 [EDIT]
>ほとけどじょうくん
国立博物館にのぼりをもって入ることはたぶんできません・・・。

>四月からの学生さん
日本仏教についてはかなりあまい知識しかないので、いろいろ調べるともっと面白いと思いますよ。
>カルニートさん
しっかり自分をもって強く生きてください。

>アメシィーさん
できれば一つ一つの仏さんをそのもとのお寺で見たいですよね。博物館の展示は昔にくらべればよくなったけど、やはり情緒がない。
● 仏教オタク兼書道オタク
破顔 | URL | 2006/04/19(水) 16:50 [EDIT]
付いて行きたかったです。6限さえなければ。

伝教大師の字は私は好きですね。
弘法大師の字というのは華やかでおしゃれな感じですが、伝教大師の字は素朴で地味な感じがします。焼き討ちで弘法大師ほど作品例が残ってないからかもしれませんが、弘法大師の字によくみる装飾的運筆もほとんど使わなかった人みたいです。ヴァイブレーションも表面には出てません。
基礎は同じなのですが、性格が出たのでしょうか。
弘法大師は芸術的天才といった趣でとても近づけない感じがしますが、伝教大師の方は一生かけたら近づけそうなところがあります。
とか書いたらファンに怒られるかな(笑)
智証大師のは正直どれも読みにくいですね。けっこう癖があります。

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