白雪姫と七人の小坊主達
なまあたたかいフリチベ日記
DATE: 2010/09/24(金)   CATEGORY: 未分類
「思いつき」と「ひらめき」の間
 今日も×国様は元気で日本向けレアアースを禁輸とかいっているそうな。
 卒業生で金属関係にいった学生に聞いたら、レアアースは単に×国が安いから90%のシェアもっているだけで、高くていいんだったら他の国にも出るというから、少々お高くてもよその国から買いましょうよ。

 ちなみに、×国と伏せ字にしているのは、検索でやって来る無頼漢を防ぐためだよーん。

 どこかの釣具屋さんのホームページが、「釣」って入っていただけで、「釣魚島」と間違えて、ハッカー攻撃に遭っているっていうから、赤色ハッカー集団は、日本語読まなくてただ、「釣」とかで反応するのである。ようは釣られやすいのである。

 でも、日本もあんまり某国のことを笑えない。日本ではエリート中のエリートである特捜部の検事が証拠改竄で逮捕。

 私は検事っていう人は、人一倍倫理感・道徳観の強い人が、人の範たる生き方を示すため法の番人になるものだと思っていた。しかし、少なくともこの逮捕された検事のやったことは証拠を検察の書いたシナリオに都合のよいように改竄するというサイテーなもの。道徳観ゼロでないとできない荒技である。
 
 これ歴史家だったら、史料を書き換えて、その史料に基づいて「新発見をした」とかいいだすようなもの。そういえば考古学の石器時代でこれやった学者もいたよね。F村Sとかいう人。

 昔、モンゴルから来た、とある先生もスゴイこと言っていた。社会主義時代、資料輯を何度も刊行したけど、国策にあわせて史料を改竄していました、と。こうなると事実も真実もへったくれもなくなる。

 ここまで悪質ではなくとも、あまりにもできないがために、史料を予断で読むという歴史家はわんさかいる。まず思い込みからはじまって、その思い込みで史料を読むから、文脈も何もすっとばして自分の都合のいいところだけをつなぎあわせて論を立てる。思い込みがきついから、自信満々で押し出しが強いので、「あいつできる」と言われて本人もその気になり、あとはどこぞの先生にでも就職しちゃったらもう手が出せない。

 て程でもないけど、若い人がでてきて、このシナリオはおかしい、というまで、それが世の中の趨勢になってしまったりする。マルクス史観とかまさにそれやね。
 
 ある一つの現象がそれが何であるのかを知るためには、一番重要なのは、検察だったら地道な捜査、歴史家だったら研究、ジャーナリストなら取材である。

 たとえば皿にのったトマトがあるとしよう。このトマトがどうしてここにあるのかは、いろいろな経緯が考えられるだろう。それが我が家の食卓なら、それは私かダンナかどちらかのものだ。

 で、私はトマトがあまり好きでないが、ダンナ様果物のように食べる程好き。
 そして、私は好きなものから先に食べていくが、ダンナは好きな者を最後に残す性格である。

 つまり、もしこれがダンナの皿だとしたら、このトマトはこれから一番美味しいものとして食べられようとしているトマトであり、これが私の皿なら、「誰が食べてくれないかな」と残された残り物のトマトなのだ。

 同じように皿の上に残っているトマトでもそれぞれ文脈の中に位置づけてみると、そのトマトは違うものになっていく。

 でも、それぞれに聞き込みをして、それぞれの皿の持ち主にどういう食癖があるのかを聞き込みした上でならこのトマトが正確にどういう経緯でここにあるかわかるだろう。これが、捜査であり、研究であり、取材であり、そして論理的な正しい推論なのだ(え? ちがう?)。

 アホはこの研究や取材や捜査に基づく論理的な推論の過程をすっとばして、自分の予断でものをいう。
 この逮捕された特捜検事はこの一番やらなきゃいけない地味ぃな捜査・地味ぃな内偵をやっていなかったか、やっていても、自分の思いつきに囚われて、客観的に自分の認識の誤りを修正する能力がなかったんだろうな。

 私が研究をしている学生によく言う言葉は、思いつきひらめきは違うということ。

 予断を持たない知性が地味な観察と論理的思考と努力の末に、ひらめきを手にする。
 一方、予断を持つもの、あるいは、思考も観察も取材もしないものの頭に浮かぶものは、いかに素晴らしい考えにみえても、それは単なる、思いつき。

 もちろん、自分も研究の上で同じ様な過ちを犯しているかも知れないけど、少なくとも自分は、可能な限り予断を常に排するように意識しながら、事に当たっているつもりである。

 というわけで、二冊目の専門書の原稿やっとあがって、22日に助成金の書類申請をした。結果がでるのは十二月末で、通ったら、一応来年五月刊行予定。

 前作が2001年だから2011年と調度十年後の著作。研究者的にはいい感じの間隔での発行になる。もしこの後十年後も生きていたらやはり2021年に三冊目が出せるのかな。十年前に比べて確実に気力・体力が落ちているし。十年後はもっと落ちているだろう。そもそも徹夜できなくなっているし。

 ちなみに、助成金の申請落ちたら、刊行はいつになるかわかりまへん。

 でも、何度でもトライします。私はしつこいので。
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| | 2010/09/25(土) 03:33 [EDIT]
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シラユキ | URL | 2010/09/30(木) 23:33 [EDIT]
>モモさん
そう、×国は「思い込み」の国。少し幽体離脱して自分を確認してほしい。

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