白雪姫と七人の小坊主達
なまあたたかいフリチベ日記
DATE: 2010/12/08(水)   CATEGORY: 未分類
聖徳太子とソンツェンガムポ王
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 わけあって最近日本仏教の勉強をすることとなり、仏教青年会の元幹事長Hくんがもってきてくれた浄土思想と聖徳太子の関係を扱う文章を読む。すると、古代チベットと日本の間に不思議な類似点があることに気づいたので、備忘。

今はなき東京大学名誉教授の中村元先生はチベット開国の王ソンツェンガムポ王と日本の聖徳太子をとりあげ、その事績や歴史の中における位置づけが驚くほどにていることを指摘し、その勢いで比較思想学会とかまでつくったことはチベットオタクの間では超有名である。

 で、中村元先生の書いた内容はとうに忘れてしまったが、とりあえず、自分が今感じている類似点について以下に挙げる。まず、ソンツェンガムポ王と聖徳太子の事績について。

 H君がもってきた『日本往生極楽記』(10世紀)の聖徳太子伝によると、聖徳太子は幼い頃、「自分の前世は南嶽慧思(天台宗の祖智の先生)とかである」といったそうで、百済からやってきた日羅は幼い太子をみて「救世観世音」であると伏し拝んだ。すると太子も日羅もピカーッと発光し聖徳太子は「あなたは過去世で私の弟子だった」と前世の記憶を述べたという。

 で、推古天皇が即位して聖徳太子は政治をとり、憲法十七条を制して、まるで僧のように勝鬘経を講義し、法隆寺とかをたてた。で、聖徳太子は片岡山で飢えて死にかけている人をみてその人を哀れんで自分の衣をぬいでかけてやった。この飢人は死後遺体が消えたという(この飢人の前世は中国で禅宗を開いた達磨太子の生まれ変わりと言われるようになる)。
 聖徳太子は後になり阿弥陀仏を奉じる念仏集団によっても崇拝されるところとなり、真宗の開祖親鸞は夢枕にたった聖徳太子のお告げにより妻帯した。また、聖徳太子は日本の最初期にあたり寺などをたてたことから、今も職人たちに工芸の神として祀られている。

 聖徳太子の転生ストーリーは、一見して天台思想の唐土から日本への伝播を、唐の南嶽慧思から日本の聖徳太子への転生という形で表したものである。聖徳太子が観音の化身とされるのも、天台思想の重視する法華経を説いたのが観音菩薩だからであろう。

 以上の聖徳太子伝に対し、一方のソンツェンガムポ王は聖徳太子とほぼ同時代の人で、チベットに初の統一をもたらし、仏教をはじめとする文化を大陸から取り入れ、古代国家を成立させ、多くの寺をたて、二十一箇条の憲法を制定したという。そして十一世紀くらいになると観音菩薩の化身と言われるようになったのも同じである。

 死後も後世の人に影響を与えた点も似ていて、多くのチベットの聖者の夢枕や瞑想に現れてチベット史を牽引してきた。

 ソンツェンガムポ王の転生のストーリーも、お釈迦様の時代はインドでローケーシュヴァラという王子で、古代チベットではソンツェンガムポ王になり、17世紀チベットでは、そう、政教一致のトップにたつダライ・ラマとして生まれるというように、聖徳太子と同様、インド、チベットと仏教が伝播する移動経路にそって転生し、その時その時にもっともふさわしい姿に生まれてチベット人を導いてきたとされる。

 どう二人の事績、そっくりでしょう。

 次に、聖徳太子にまつわる二つの仏像と同様のものがチベットにもある不思議。

 日本においては、死後の平安を約束してくれる阿弥陀仏の信仰が盛んになると、阿弥陀仏の化身である観音菩薩として、聖徳太子信仰ももりあがっていく。

 阿弥陀様はもう輪廻を卒業して仏になってしまっているので、輪廻の中にいる人々を救う際には菩薩を派遣せねばならない。こうして派遣されるのが観音菩薩であり、両者の関係を示すべく、観音像の頭にはチベットでも日本でも阿弥陀様の化仏がつけられている。

で、H君がもってきたもう一つの文章、嶋口儀秋史の「聖徳太子信仰と善光寺」によると、阿弥陀仏を祀る善光寺と聖徳太子ゆかりの四天王寺が、死後の平安を祈る阿弥陀仏信仰のもりあがりとともに、観音と阿弥陀の連携プレイを行う。

 ご存じ、善光寺のご本尊といえば、一つの光背の中に阿弥陀様を中心に観音・勢至を従えた、一光三尊の仏様である(秘仏)。善光寺の縁起(平安末期~鎌倉初期)によると、この一光三尊のご本尊は我が国最初の渡来仏であり、聖徳太子幼少のみぎり物部守屋が滅ぼされた後、守屋が難波に投棄したこの仏と聖徳太子様は対面した。四天王寺の聖徳太子(観音菩薩)と善光寺のご本尊の阿弥陀様との間には往復書簡も交わされている(笑)。

 そして四天王寺(聖徳太子がかかわって建立された日本最初の官寺)の西門は、阿弥陀様の極楽浄土、すなわち善光寺の東門につながっているという信仰が生まれ、お彼岸の御中日になると善男善女は四天王寺に集まって西門のまん中に沈む夕日にむかい手を合わせ極楽往生を願うようになる。

 で、法隆寺に聖徳太子をうつしたといわれる等身大の観音像があるように、チベットの観音の化身ソンツェンガムポ王にも、ソンツェンガムポ王が死後溶け込んでいったといわれる十一面観音像がある。

 また、善光寺の一光三尊の阿弥陀如来が、日本最古の渡来仏と言われるように、チベットの都ラサのチョカン(トゥルナン寺)にも、ソンツェンガムポの中国からめとった后が、輿入れの際にもたらした釈迦牟尼像が祀られている。

 不思議な話がある。
 
先日長野を訪問した際にいただいた長野のダライ・ラマ法王講演パンフレットを見ると、四月二十三日づけのダライ・ラマ法王のメッセージが掲載されていた。その内容とは、善光寺のご本尊一光三尊像が、日本最古の渡来仏であり、それを祀る寺として善光寺ができたことは、チベットの都ラサの中心にある寺院トゥルナン(チョカン)がチベット初の渡来仏を祀っているのと同じと、その親近感を述べている。
 
 また、つい先頃ミスター『入中論』が奈良で講演された際、法隆寺の夢殿の救世観音のご開帳にいきあわせた。この救世観音とは言うまでもなく聖徳太子さま等身大の像と呼ばれるもので、明治になってフェノロサが「だせ」言うまで秘仏であった仏様である。

 私はこの話を平岡センセから聞いた時、こう聞いてみた。
 「夢殿の救世観音が千年以上にわたり秘仏だったのは、法隆寺においてこの仏様を大気にさらすと大災害がおきる、という口伝があったからですよね。こんな口伝があるから、某西洋哲学者が、この像は聖徳太子の怨霊封じの像であるとか言い出したんですよね。ミスター『入中論』はこの仏様から何を感じとられていましたか」

 平岡センセ「ミスターはお寺関係者のご厚意で、内陣で参拝しました。長いお経を読んで、そのあと、こうおっしゃいました。私は観音の祝福する地(チベット)からきて、また、この遠い日本で観音様にであって、とても感慨深い。とても力ある観音像である」

 何と、ミスターはこの観音様から、聖徳太子ののろいでも怨霊でもなく(笑)、チベットとの共通点を感じ取っていたのである。

 ダライ・ラマ法王もミスターも中村元先生の本を読まずとも、直感的に信仰の中において、ソンツェンガンポ王と聖徳太子が構造的に同じ位置にいることを感じ取っていらしたのか。一切を知るお方たち、おそるべし。

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マニマニ | URL | 2010/12/09(木) 05:52 [EDIT]
シラユキ先生ありがとうございます。

皆様、先生のご好意に甘えてマニマニ閉店セールの宣伝をさせて頂きました。
どうぞ、寛大なお心で受け止めて下さいます様にお願いいたします。
閉店まであと実際の営業は1ケ月ぐらいです。
長年のご愛顧に心より感謝申し上げます。
ありがとうございます。

 チベットショップ マニマニ

Hisano | URL | 2010/12/11(土) 21:50 [EDIT]
チベット人と日本人は、遺伝子的にとても近い関係にあるという説もありますが…
以前、チベットから十数名の方が渡来されて日本人の祖先になられたというお話をお聞きした事があります。
チベット渡来者日本人祖先説の真偽の程はさておき、ほぼ同時代に同様な事がパラレルに起こっている事を考えると、チベット渡来説に思いを巡らせてみるのも面白いかもしれませんね。



シラユキ | URL | 2010/12/11(土) 23:18 [EDIT]
>マニマニさん
こんな形でしか貢献できなくてすみません。Mさんもムリなさらないでゆっくりしてください。

>Hisanoさん
その渡来譚は、じつは『史記』の徐幅伝説が元ネタなので、とほほなのです。パラレルな点が多いのは島国・高地という孤立した環境、ほぼ同時期いんど・中国思想の影響をうけて開国といった要素が影響していると思います。
● 管理人のみ閲覧できます
| | 2010/12/12(日) 23:21 [EDIT]
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