白雪姫と七人の小坊主達
なまあたたかいフリチベ日記
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DATE: 2011/03/17(木)   CATEGORY: 未分類
何もできない人にできる事
3月11日、私は某マスコミ人を相手に駅前のカフェ(鉄筋の一階)で、チベット問題のレクチャーをしていた。四十分くらいたったところで、揺れが始まった。

 「縦揺れじゃないから直下でないですね」とか言っているうちに、揺れはさらに強くなり嵐の中の船にのっているような状態に。私の視線の先にある窓の外では、駅前の信号がダンシングフラワーのように狂ったようにブンブンまわり、駐車中のタクシーがエビのようにはねている。

 こりゃいかん。

 私はコートとカバンをつかんで、「ということで、家がボロ屋で心配なので、さよなら」

 と話をぶったぎって店を飛び出す。

 後ろに残された某マスコミのPDは「●浜先生って面白いですね~」といっている。
 イヤ、あんたらの危険感知度が鈍すぎるだけだから。
 明らかにヤバイでしょ。
 
 ホームにいた人や駅前の建物で買い物をしていた人がみな駅前広場にでてきていて不安そうに、肩を寄せ合っている。その凍り付いた人並みをかきわけつつ、停電していませんようにと念じつつ、駐輪場にいく。

 停電していたら自転車だせない。幸いにして停電はしていなかったので、自転車にとびのって家に飛んで帰る。

 シロアリに土台から食われているとはいえ(笑)、家は無事であった。
 愛鳥ごろう(オカメインコ)さまはダンナ様の肩でびびって細くなっていた。築44年の我が家はそれはゆれて、ダンナ様はごろうを片手でつかんで、お風呂場に逃げたが、お風呂の水が揺れでこぼれていたそうな。

 それから一時間、家は数珠つなぎでおきる余震に揺れ続けた。電気の傘がそれから二時間ずっと大小の地震で揺れ続けた。仕方ないので、キャリーに入れたごろう様を抱いて机の下に潜っていた。

 それから、つけっぱなしのテレビは押し寄せる津波の映像をうつしだす。ヤバイ。

 その日の晩、川崎方面に向かう国道沿いは歩いて帰宅する人々の波に埋め尽くされた。警察署の前には東京都の地図が貼られ、ライトアップされており、みなそこによって帰路を確認していた。多摩川にかかる橋を一方向のみに向かってとぼとぼ歩いていく人の群はどこからみても「難民」そのものだった。
 
で、それからはご存じの通りの展開に。
 普通の災害なら揺れが収まったら終わりだが、そのあと津波がきた。その津波が原子力発電所をこわし、原子力発電所がとまったことによる電力低下で都市機能ダウン→日本経済大打撃→さらに原発爆発して放射能モレ→都民パニック・イベント中止・買いだめ・都心脱出者多数←イマココ

 とくに興味深かったのが、テレビやネットにしがみついている人々の間で、安否情報やまっとうな呼びかけ以外にも、不信・不安・恐怖・虚報が増幅されていったことだ。

 わたしはチベットの歴史なんかについて研究してきたけど、私の体験した範囲内でも新聞記者とかテレビの解説員とか、一般のジャーナリストとか、たとえ研究者であっても専門から少しでも外れると、その人の語るチベットの知識についての不正確さと視野の狭さは驚く程であった。でも、素人の彼らが公器を使ってある意見を垂れ流すと、チベット人の言葉はいつもかき消されてきた。

 だから、まして理系の難しい原子力の問題なんかを、専門家でもない「あの」新聞記者やテレビ解説員たちがまともに理解しているのか疑問だと思ったので、基本、東電や政府の言うことはまったく信用しないことは無論のこと、マスコミの煽る恐怖感も何割引か引いて考えていた。

 一応マスコミについて多少擁護すれば、彼らは毎日新しく起きる世界中のニュースに対応せねばならないのだから、その全てについて専門的な知識をもっていないため、「それに通じているらしいアクセスしやすい素人」の意見を聞いてしまうのも、仕方ないことだと思う。しかし、それがこと多くの人の雪崩をうったような行動を誘発する原発事故の報道となると、仕方ないとも言ってられない。

 仮に首都圏汚染がおきるかもしれないことであったとしても、ホンモノノ専門家がそう宣言するまではギャーギャー言わない方が社会にとってはいい。素人が不安になって脱出したいなら黙ってすればいいだけで、その脱出情報をネットで流してまわりに動揺を拡散するに至っては、目も当てられない。

 ツイートを見ていると「今は日常に戻るべき時ではない」とかつぶやいて知らずに不安感を煽っている人がいたが、このようなつぶやきが集まって世の中が不穏になってき、みなが買い占めと給油に走り、最も食糧と燃料を必要としている被災地にものが届かなくなった。この上パニックを拡散させてみなが持ち場を離れたら、最も弱い立場にいる人たちはその日の晩にでも即凍死である。

 今の時点で安全な場所にいるにもかかわらず、不安心理を垂れ流す人がいる一方、汚染源に近い場所で自らも被災しながらも不眠不休で治療にあたっているお医者さんや看護しさん、孤立した集落に食べ物を届けるべく道を復旧している自衛隊の方、スーパーに物が並んでいるということは(並んでないものもあるけど 笑)流通の方が動いている。逃げる人が東海道新幹線やバスにのって、ものを買い占めして逃げられるのはそれらを動かし補給している人達がいるからなのだ。

 何もかも投げ出して逃げている人たちは、はっきりいって今の時点では何も役にたっていない人たちである。何もできない人は、せめてネガティブなことをいわないくらいの気配りはしてほしい。ネガティブな言葉はパニックを拡散させ、犠牲者を増やす。逃げるなら何も買い占めしないで徒手空拳で黙って逃げて。

 こういう時何もできない人がすることと言えば、回りを和ますか、募金するか、節電するか、祈るしかないのである(いろいろできるじゃん 笑)。

 最後の1つは不安心理を鎮めるのに非常に有効である。
 ネットの利点は世界中の人々の声を直できけることで、日本大使館の前に、今回の悲劇に対して哀悼の意を表する献花が行われたこと、世界中の街角で人々が「日本の被災者と私達は心は共にあります」という言葉をかけてくれ、できるだけの支援をするといってくれた。それは感動的な光景だった。

 私はチベサポなのでチベットの話をすると、ダライラマ法王は即日、菅直人に哀悼の意を表する手紙を送り、三大僧院の僧尼に般若心経の読誦を命じた。また、チベット人は自ら難民であるにも関わらず、被災者のための募金を始めているそうである。「三大僧院の読経」って、世が世なからチベットの国家を揚げての祈りなのである。

 自分も外国のチベット学者から「大丈夫か」というメールが来たので、何も考えずに作文したらこんな返事になつた。

Big earthquake hit atomic power plant in Fukushima Area.
I am safe and thank you for your kindness.
City function is down as Eelectrial Power is running out .
Its hard time but we Japanese have gone through The Great Kanto Earthquake,Hiroshima Nagasaki Atomic bomb and Great Hanshin Earthquake.

we can hold on.
Thank you

[訳]
大きな地震が福島の原発を襲った。
私は無事だ。心配してくれてありがとう。
電力が足りないので都市機能が麻痺している。
つらい時だ。しかし、我々日本人は関東大震災、広島・長崎原爆、阪神大震災を経験してきた。
我々は大丈夫だ。
ありがとう。


アメリカンな受け答えになった。
全然日本人ダイジョブじゃないけどね(笑)
だけど、こうやって外に目を向けると心が静まるよ。
結局、このパニックは英国大使館情報と呼ばれる情報や東大理学部の教授のツイート情報などによって徐々に収まっていった。

日本政府も東電も新聞も信用できないけど、彼らと関係ない専門家や外国人がいっているから信用できると思われたのだ。

このド修羅場では日本人は日本国内の人間はもう信用していない。だから、マスコミは、最初から憶測やネガティブなありそうな未来をかき立てるのではなく、「サイアクの事態」となった場合に具体的にどこまで被害が及ぶのか、について外国の専門家引っ張ってきて、具体的にコメントさせればよかったのである。

 何度も言うけど、どんな場面でも専門家は大事にしよう。
 憶測でものを言うのはやめよう。
 何もできないならせめてネガティブな言葉を回りに拡散するのはやめよう。
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COMMENT

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Hisano | URL | 2011/03/17(木) 20:15 [EDIT]
何も出来ませんが、ダライ・ラマ法王が勧めていらっしゃるとおり、般若心経をお唱えしています。
福島原発に関する記事は、ニューヨークタイムスの記事が明確で分かり安いように思います。
日本のメディアの報道が信じられないのって、悲しい事ですが…

bunbun | URL | 2011/03/18(金) 08:47 [EDIT]
遠く九州の地から出来ること、前向きな祈りを送り続けますね!
● from Mongolia
T.I. | URL | 2011/03/19(土) 00:05 [EDIT]
●浜先生!
被災した父は無事ボートで救助されました。津波の翌日だったそうです。ありがとうございました。被災地に一日もはやくいつもの日々が戻ってくるよう、私もお祈りを続けます。

あくび母 | URL | 2011/03/19(土) 10:53 [EDIT]
被災地から離れた地にいる私は、一番ベストと思うことをしています
買占めしない。 節約しない(普段も質素ですが)。普段どおりの生活をする。 を実践しています。
そして、一通り、被災地が落ち着いたら、観光に出かけて現地でできるだけお金を使うことを考えています。(お金持ちではないのでたいした金額ではありませんけど)      合掌

嶺のシラユキ | URL | 2011/03/19(土) 13:36 [EDIT]
>Hisanoさん
般若心経は空(すべてのものは関係性の中にあるがゆえに固執の対象ではない)ことを短く的確にあらわしたお経です。ありがとうございました。

>bubunさん
ありがとうございます。九州の方、よろしくお願いします!

>T.I
お父上、無事に安否が確認できて本当によかったです!

>あくび母
できることをできる範囲内でやる、これはフリチベで覚えたことです。フリチベは五二年続いています。それでいいんです。

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