白雪姫と七人の小坊主達
なまあたたかいフリチベ日記
DATE: 2011/07/02(土)   CATEGORY: 未分類
法王の76才誕生パーティ
 7月6日はダライラマ法王の誕生日なので、その直前の土曜日である2日、恒例の法王のお誕生日を祝う会が開催された。まず、午後一に新宿の常圓寺で、チベット・サポーターによる、チベット・コスプレお誕生日会が行われていた。

 そして夕方より、法王事務所主催でホテルの宴会場で法王の76才のお誕生日パーティが開催された。私は毎年行くわけではないのだが、今年は訳あって参上した。会場には三和書籍のO君も来ている。

 最初にダライラマ法王に対して在日チベット人が長寿儀礼(テンシュク)を献ずる。

 そしてラクパ代表のご挨拶。今年法王が政治のトップから退かれ、難民たちがダライラマに依存せずにコミニュティをまわす準備ができたこと、今月の6日から16日まで法王はワシントンに滞在されて、カーラチャクラの灌頂を行い、アメリカの平和と繁栄ならびに世界平和を祈ること(詳細はココ)、今まで中国にびびってダライラマ法王にビザをだしてこなかった韓国ももうすぐ法王がいく可能性があること、2008年以来、中国政府の本土チベットに対する締め付けはサイアクであり、今もキルティ寺の僧侶150名が当局に連行されて行方不明であることなどが述べられた。
 
 続いて、チベット問題を考える議員連盟の牧野聖修議員のお話。政治家なので、なんかしゃべりが選挙演説っほ゜い。話の内容「チベット問題を考える議員連盟は19年前から始まったが、そのメンバーだった鳩山さん、枝のさんはご存じの通りの出世で」というところで、ビミョウな雰囲気が会場に流れた。だって、彼らは確かに出世したけど、チベット問題には何も寄与していなんだもん。鳩山さんに至っては日米関係をグチャグチャに・・・。むなしい。

 で、次が猊下を沖縄にお呼びした長嶺医師。本土チベットを始めて旅行されたとかで、ラサの厳戒体制を語る。で、次のスピーチが今年秋に猊下を日本にお招きする高野山大学副学長。法王は高野山で金剛界マンダラの灌頂を授けられる。

 で、私の番。もう聴衆はそうとう飽きてきていて、前の方の人しか聞いてないが、その方が気楽でいい。ラクパさんから、「今年法王が政治から引退した話を解説して」と頼まれていたので、

 「ダライラマ法王を政教のトップにすえる体制が、1642年にはじまり、以後1959年のダライラマの亡命までの間、チベットでは王や貴族は単なる行政官であり、政治の最高責任者はダライラマであった。

 しかし、今年三月の法王の引退表明によって、1642年に始まった政教一致のガンデンポタン政権が終わり、これはチベット史の画期であること。
 1959年にチベットが失われた時、ダライラマはダライラマ一人にすべてが集中する今のままの体制では、自分に何かあった時、チベット文化は終わってしまうことを憂慮して、ずっと難民たちに自分たちで自立して政治を行うように働きかけてきた。

 しかし、国を失って混乱する難民たちは、ダライラマに従うことを選び、それでもことあるごとにダライラマはチベット難民たちに自立を呼びかけてきた。で、ダライラマ法王が高齢になってきたことを受け、ここ十年は難民社会もじょじょに腹を括ってきた。それをみたダライラマ法王は、今年の首相選で俗人のロプサン・センゲが首相に選出されたことを契機に、政治の実権を彼にゆずることを正式に表明したのである。

 ダライラマは一人の人間が転生しているため、前のダライラマがなくなって次のダライラマがつくまでの間には最低でも20年間の政治的空白が生じる。今のチベット難民社会で、そのような長期にわたる政治的空白が致命的なダメージになることは言うまでもない。ダライラマはX-dayの後にも難民たちが自分たちで政治をきりもりする能力を持てるようにと、今年あえて賢人政治に幕を引いたのである。

 しかし、ダライラマが宗教のトップであることは今も変わらないわけで、宗教は政治よりもはるかに包括的であるため、考えようによっては法王は俗事から解放されて純粋に宗教的な存在になったとも言える。
 
 法王はよく「私は奇跡など起こせません。だから重い病気を患っているひとなどが、ムリをして私のところに来ることはありません。」とおっしゃっているが、国を失った24才の青年が何万もの難民の生活の世話をし、それから50年以上もチベットの文化を保持することに成功したこのことこそ、奇跡ではありませんか。
 法王は4月に護国寺で震災の49日法要で来られた際に、中国軍が迫ってきた時に、チベットは国をあげて国難の打開を祈ったが、だめだった。今も私は全力をあげて祈ったが、保証はない。これからはあなたたち次第だ、とおっしゃられたが、国を失った難民たちも、震災で痛めつけられた日本人も、法王の示した道を最後は自分で辿っていかねばならない。

 法王はこの前いらした時、自分は長生きするよ、とおっしゃっていた。その通り法王のご長寿を皆様とともにお祈りしたい。」てな話をする。

 で、乾杯の発声は去年法王を大阪にお招きした大阪の青年商工会議所の方。

 あとはみなさん各自歓談。KIKUのKさんがチベット音楽を披露したりする。写真家の野町和嘉先生が「希望はありますか」と話しかけてこられたので、「何を希望とするかによります。中国が態度を改めるかどうかということに希望があるかと言えば今の時点では厳しいです。しかし、この50年で世界がダライラマとチベットの文化を知ったこと、なんだかんだいって、武力で物事を解決することを公に良しという国が存在しないことは、法王の考え方が世界に浸透してきたことでもある。そういった意味ではわれわれには希望はある。どこに希望を設定するかですよ。」と答える。

 誰かが「野町先生はイスラーム教徒だ」といっていたので、そうかと思っていたが、話を伺ってみると、意外にイスラームに対して冷めた見方をしていて、チベット仏教に対して評価が高い。やはり断片的な噂で人のカラーを決めつけてはいけないな。

 今日はウイグル蜂起二周年のデモも日比谷公園であった。なんか毎月のように中国共産党は世界的に有名な不名誉な記念日をもっているね。ダライラマの誕生日は世界中の人々が純粋な気持ちでお祝いしているが、中国が盛大に祝う記念日は、世界中から冷ややかな目で見られている。

 チャイナ基準が世界基準になる日だけはとにかく来てほしくねー。
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COMMENT

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Hisano | URL | 2011/07/03(日) 21:05 [EDIT]
法王さまが高野山でのお招きで今秋来日される事は知っていましたが、灌頂も行なって下さるのですね。
チャイナ基準が世界基準になってしまう等という事は考えたくもありません…
7月6日には、ご長寿お祈りしてお誕生日をお祝いさせて頂きます。

あくび母 | URL | 2011/07/03(日) 21:23 [EDIT]
今年は東京の祝賀会へは行きませんでした
お会いできなくて残念です。 7月6日は我が家でお祈りいたします。 

mimaco | URL | 2011/07/04(月) 10:27 [EDIT]
だから2日に花火が揚がっていたのか!納得!!…なーんて、米軍の独立記念日前倒し花火が近所で揚がっていたんですけど、勝手にお祝いムードに気持ちを便乗です。
>彼らが盛大に祝う記念日は、世界中から冷ややかな目で見られている。
90周年式典だとか言って人民の締め付けを強め、60周年だとか言って外国人を閉め出しているのですから、そりゃ誰からも冷たい目で見られますよね。
でも、もっと日本のマスコミもキルティ僧院のこと報道して欲しいです。

シラユキ | URL | 2011/07/07(木) 23:37 [EDIT]
>Hisanoさん
お祝いしてくださってありがとうございます。高野山は聖地なので、そこで灌頂が行われるのは二倍ありがたい感じがします。

>あくび母さん
あくび母さんがいらっしゃる時には行かず、そうでない時には行って本当にすみません。まったくその時の都合なんです。

>mimacoさん
いやこれでも三年前よりは報道するようになった方。結局、取材できないから書けないんですよね。中国の刑務所に言葉のできる人が潜入取材したら、ピュリッツァー賞もらえるようなドキュメンタリー書けるのに、みんな命が惜しいのね。そりゃそうね。

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