白雪姫と七人の小坊主達
なまあたたかいフリチベ日記
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DATE: 2012/04/05(木)   CATEGORY: 未分類
センゲ首相講演
異常に長く続いた冬もやっと終わりいきなり暖かくなった。今年は季節の変わり目が突然きたので梅も桜もボケも沈丁花も一度に咲き出し、季語の世界観は現実によって意味をなくし俳句界はピンチである。

そいえば、去年11月、近所の桜が狂い咲いて、いつ散るのかと観察していたら、極寒の中、ドライフラワーになった(笑)。この桜、今年はどうするつもりなのか観察してみると、ドライフラワーの根本には新芽? 蕾?がある。とにかく何とかするつもりではあるらしい。植物がこんなだと花の蕾をゴハンにする野鳥たちが飢えるんじゃないかと不安。

 冬が長い年は春の嵐がしゃれにならないのは気象学の常識。その極めつけの爆弾低気圧が4月3日、関東を襲った。昭和29年同じ形の天気図が日本を襲った時は350人の死者がでた。このようなことにならないように、早いうちから外出を控えるように、会社は三時頃には社員を帰宅させるようにとの呼びかけが行われた。

 よりにもよってまさにその暴風直撃の時間帯に、チベット亡命政府の首相センゲ氏の講演会が開かれた。センゲ首相の招聘元は桜井よしこ氏率いる国家基本問題研究所。桜井氏といえば保守のオピニオン・リーダーとして知られている。

 永田町の駅を降りて記念館の方に歩き出すと、チベット人Aさんと一緒になった。彼によると今回のセンゲ首相の日本における待遇は非常にいいという(ボディガードがたくさんつくetc.)。それに今回の講演会場も憲政記念館と格式のある場。翌4/4は議員60人との懇談会もあり、首相を一国の長としてお迎えしようとする招聘元の心配りが随所に感じられる。
 
今回の私の興味は、保守の論客たちがセンゲ首相をまたチベットをどのように理解し、どのような発言をするのか、そしてそれに対してセンゲ首相はどう答えるのかという点であった。

  保守がチベットに興味をもつ場合のよくあるパターンとして、チベット問題を、反中国包囲網をつくるためのコマの一つ(その他の想定されるコマとしてはモンゴル、ウイグルなど)とみなすものがある。この場合、彼らはチベット人に対して「中国に対して非暴力ではなく、より過激な行動をとれ」みたいな「ご意見」を行うことが多い。あと、もう一つのパターンとしては、「日本にたよらないで自分たちのことは自分で解決しろ」といったたぐいのもの。

 まず、前者のパターンの問題点について述べる。チベット人は自分たちの文化と歴史を守ることを最重要と位置づけており、「国は取り戻したけど、気づいたら伝統を捨てて修羅の道にいました」では意味がないと考え、チベットの文化の根本である仏教にのっとって非暴力で戦っている。そして、扱い難い現実の中国を目の前にしながら、いつもぎりぎりの選択を行ってきた。重要なのはこのチベットの行ってきた選択は、常に当事者中国を除く国際社会の共感を得てきたことである。

 このような状況の下で、あえてチベット人の頭越しに何かを「ご意見」するというなら、それは発言者の希望の発露ということになり、発言者が自分では「日本の国益という公益を考えている」と思っていても、外部者の共感を得ない国益の追求は、国家の品格を損なうため、結果としては国益を損なうことになる。なりふり構わず自国の利益を追求した結果、世界中から白眼視されている今の中国などはいい見本例である。

 また、二つ目のパターンである、自分の国の問題は自分で解決しろ、という「意見」がいかに国際的にみて恥ずかしいか主張であるかについては、チベット人が求める「自由」「信教の自由」「民主主義」などは人類が普遍的に希求するものであることを考えると理解できるのではないか。

平和的な手段で問題を解決しようとしているチベット人を国際社会が見捨てれば、同じようにひどい状態にある他のマイノリティたちは、絶望して武力闘争に走るだろう。しかし、非暴力で戦うチベットが支援を受けられれば、他のマイノリティたちも平和的な手段で問題を解決しようとするだろう。

  というわけで、この二つのパターンの「ご意見」がでるかどうか興味津々だったのだが、結論から先に述べれば、第一パターンのご意見が会場の二人くらいからでたが、それに対して桜井氏が間にはいり、センゲ首相の立場をおもんぱかり、チベット人の立場を理解した上で、日本にどのようなサポートができるか、という方向に話を進めていたので、じつに普通であった。以下、会の要約を行う。

●チベット亡命政府ロプサン・センゲ首相初来日記念シンポジウム
アジアの自由と民主化のうねり 日本は何をなすべきか

第一部(14:00-17:00)のパネリストは、桜井よしこ・亡命政府首相ロプサンセンゲ・田久保忠衛(国家基本問題研究所理事長)

第二部(17:30-19:30)のパネリストは、オルホノド・ダイチン(モンゴル自由連盟党幹事長)、ドルクン・エイサ(世界ウイグル会議事務総長)

 平日の昼間ということもあり、聴衆の大半は60-80代のおじいさま。ここならたぶん私は「若い女性」と自称しても石は飛んでこない(笑)。最前列にはたぶんメイン・・オーディエンスの阿部元首相、平沼元経産相、石平(評論家)、劉燕子(小説家)などが並ぶ。

 以下、講演内容は要約である。嵐でカバンがぬれてメモの水性ペンが溶け判読不能となった箇所があったので、ここは正確ではないという部分もあると思うが、内容は変わっていないつもりである。第二部については、嵐の最高点で帰宅するのを避けるため第一部の後に会場を出たので記録していません。

桜井よしこ氏「中華人民共和国は建国後、チベットに進駐し、人口600万人の歴史あるチベットを、「国」(nation)と認めず「民族」(ethnic group)と矮小化して、他の54の少数民族と同等に扱った。以来、中国の支配に対するチベット人の抗議はずっと続いている。去年から今年にかけてあいついでおきているチベット人の焼身自殺は、絶望した人が自殺しているのではなく、中国がチベットで行っていることを国際社会に訴えるために行われている。

 今日はモンゴルとウイグルからも代表の方をお迎えしているが、両者をセンゲ首相と同じ場で語る場を設けなかったのは、それぞれの民族には異なる事情があり、日本人がそこに介入すべきではないから。まず日本が行うべきことは、チベットの置かれている状況を理解し、その上で何が協力できるかを考えること。日本はふたたび世界の手本となるようにならなればならない。

 次に、センゲ首相のハーバートで学び、アジアのヤング・リーダー20人にも選ばれたという国際派であるというプロフィールが紹介される。

 そして国家基本問題研究所の副理事で田久保さんが「ジェネラリスト」の立場から、現在のチベット情勢を説明。彼は(1) 中東からはじまった民主化のうねりは、ユーラシアにも到達していること。(2) インターネットという新しい通信技術を通じて民主・人権・法治という西洋の価値官を多くの人が共有できるようになり、民主化にはずみがついていること、この二つの要素を中心に話した。

 田久保「でジャスミン革命に端を発した民主化のうねりにより、この1年で中東から四人の独裁者(チュニジア、エジプト、リビア、スーダン)が消えた。この流れはユーラシアにも及んでいる。中国はジャスミン革命の波及を力で押さえ込んでいるものの、じつはすでに中国に到達している証がある。実例を挙げると、香港で今年一月、香港最大の民主派団体の初代首席・司徒華の追悼集会が行われた際、2000人が集まって、「ジャスミンの花開く」という江蘇省の民謡を歌った。もちろん中国の民主化を期待するが故の行動である。中国ではジャスミンという言葉は検閲対象になっているが、江沢民の故郷の歌なので、この歌までは規制できなかった。

 またもう一つの例としては広東省の烏炊村という村で自由選挙が実現したことがあげられる。この村では地方政府が開発業者とともに村民の土地を強制収用していたが、村民が頑強に抵抗し続けた結果、自由選挙が実現した。

 また、去年の11月から急速に進んだビルマの民主化もジャスミン革命の影響である。中国政府がビルマ(ミャンマー)の軍事政権に働きかけて始まったミッソン・ダム、プロジェクトについて「ダムが建設されれば環境破壊となり、ダムが作る電気は90%中国に送られる」とビルマの国民が反対したため、テイン・セイン大統領は去年9月、一転してこのダム建設事業を白紙に戻した(関連記事はここにリンク)。

その後のビルマの中国離れ、国際社会への歩み寄りは急で、スーチーさんの政治参加を認め、11月末にはクリントン国務省がビルマを訪問し、政治犯の釈放も行われた。このような急激な変化は事前には予想されていなかった。

 ロシアでおきた反プーチンデモもジャスミン革命の影響。臺灣については大丈夫。民主臺灣の本質は簡単にはゆらがない。

 このように続く流れの中で、中国の側についているのは今や北朝鮮だけ。北朝鮮が韓国の哨戒艇を撃沈し延坪島砲撃した際、国連が非難決議をだそうとしても中国の反対で、北朝鮮を名指しすることができなかった。

 アメリカには二つの政策があり、まず、手をさしのべる政策であり、中国を国際社会の土俵にあげることによって世界のルールを学ばせ、守らせ、両国関係を軟着陸させるというもの。もう一つの政策はその逆のヘッジングすなわち、軍備を増強し、同盟を強化し、備えること。今は後者に力点が置かれている。

 このように、ジャスミン革命の影響は確実にユーラシアに及んでおり、民主化を求める人々の願いに火がつくようなことがあれば、一気に燃え上がり、状況は変わるはず、と希望的観測も含めて言っておきたい。

 続いてセンゲ首相の講演。
 センゲ首相「今日は嵐の中お集まり頂きありがとうございました。このような天候をおして来られた方は〔中途半端な興味ではなく〕決意をもって参加された方々ということでしょう。桜井よしこ氏がダラムサラを訪問された時も、悪天候でフライトがキャンセルされましたが、車でダラムサラまで来てくれました。決意をもっておられたため来られたのだと思います。

 自由は普遍的です。民主主義も普遍的なものです。キリスト教世界にも仏教世界にも神道にも民主主義は含まれています。イスラーム世界でジャスミン革命が起きたことをみれば、イスラーム教にも民主主義が存在することは分かります。〔無宗教という宗教を奉じる〕中国人だって毎日ジャスミン茶を飲んでいるのだから、民主主義を内包しています(笑)。

ですから、「アジアは特殊である〔注: 民主主義は欧米の論理であり、それをアジアの独裁国家におしつけるのは欧米の独善だという考え方〕」という論法は間違っています。

ダライラマ法王は世界中で「中国は聞く耳をもたないのだから、対話はムリだ、もっと現実的になれ」と言われます。そのとき法王は「世界にとって中国は新しい脅威だろうが、チベットはずっと隣国にあって彼らをみてきた。ダライラマ13世は1913年に亡命先のシッキムからチベットに戻り、中国人をチベットから追放し、チベットの独立を宣言した。ダライラマ14世にだって同じことはありえる。中国人との接し方は我々の遺伝子に組み込まれている。

わたしはハーバート大をでましたが、アメリカで学んだことをもって、チベットの役に立ちたいとチベットに戻ってきました。

  私は1968年にチベット本土からインドに亡命したチベット人両親の間に生まれました。
 私が育ったのはダージリン近郊の小さな村です。二年前に里帰りしましたが、今もあまり大きくなっていませんでした。子供の頃は本当に質素な生活で、三ヶ月間毎日イモカレーとか、次の三ヶ月は大根カレーとか同じものを食べつづけていましたが、飢えることはありませんでした。亡命政府が難民の世話をしていたからです。それからフルブライト奨学金をもらってハーバートへいきました。

 私のような普通のチベット人が〔難民社会の〕選挙で首相に選ばれたのは、チベットの選挙が民主的に行われたものであることを示しています。

 私の名前が候補者リストに登録されたのは友達がふざけてやったものです。選挙が進むにつれて私なんかが候補者になっていいものかと何度も辞退を考えました。しかし、自由を求める戦いであるため、簡単に辞退はできませんでした。それに聞いてみると「あなたに投票する人はあまりいないから、名前を残していても大丈夫だ」と言われたので、名前を残しました。

 他の候補者とは選挙戦の中で13回討論しましたがよい友人です。世界中に分散した難民居留地をまわるため、時には〔町外れの難民居留地を訪れるため〕同じタクシーに同乗したこともありますし、いっしょに食事もしました。

 チベット難民の居留地は四千メートルの高地から、マイナス四十度からプラス四十度の地までそれは多様でした。それでもチベット人は自分たちの指導者を自分で選ぶために、投票所に足を運びました。

選挙戦が終わる10日前にダライラマ猊下が「自らの政治権力を新しい首相にゆずる」といった際にも、あまりの責任の重さに辞退も考えました。しかしやはり自由のための戦いということで身を引くことはできず、これは私のカルマだと思うことにしました。

なぜ私が選ばれたのか今も分かりません。

※ ダライラマ法王をたてていること、さらに、自分が選ばれたことについてもカルマ(業)だといっていることなどから、チベット社会の謙譲の美徳の伝統をきちんと踏まえている。

亡命政権は〔小さいながら〕国家としての機能を有しています。三権は分立しており、省庁を有し、世界の主要都市に代表部をおき、各国にちらばるチベット人学校を運営し、奨学金制度も有しています。

 私の仕事は非常に難しいものです。私がどこかの国を訪れるとその地の中国大使館は忙しくなります(会場爆笑)。私が会いたいといった人には、中国大使館からの圧力が加えられます。日本はアジアで初の私の寄港先です。

 今までにチベットでは33人の方が焼身しました。生命が貴重なものであることはみなが知っています。誰だって生きるチャンスがあれば生きたいと思うでしょう。ではなぜ33人は自らに火をつけたのでしょうか。それは状況が耐え難かったからです。彼らは命を投げだして、世界にメッセージを送り続けているのです。「チベットに支援を」と。

 チュニジアの革命は世界が支援しました。チベットにもこれまで多くの支援がなされてきており、それには心の底から本当に感謝しています。しかし、効果的な支援という意味ではどうでしょう。北京政府が心を入れ替えるまで何人のチベット人が死ななければならないのでしょうか。

 焼身抗議が起きることについて、中国は「ダライラマが悪い」といいますが、北京政府がチベットの弾圧をやめれば焼身は止まります。北京は「焼身は仏教の教えに悖る」といいますが、仏教を信じない共産党が我々に仏教を説教するというのもおかしな話しです。

 文革では7000の僧院(チベット文化の根幹)が壊されました。今も弾圧は続いています。インドの難民社会では毎日祈り、本土との連帯を示しています。焼身した人は「ダライラマのチベットへの帰還を」と叫んでいます。日本には去年も、そして今年もダライラマ法王が来られているそうですね、日本人はダライラマにお会いしたいと思えばお会いすることができますが、本土のチベット人はダライラマにあうことができません。

 自由を求める運動の重要な一部分を日本人は担っています。日本は伝統的な社会と民主主義が共存した社会です。チベット問題への日本の支援をお願いしたいと思います。


 以下、桜井氏との対談。

桜井「このてづまりの状況をどう打開しますか」

センゲ首相「本当の自治を求めていきます。国際社会をまきこんだ形で北京政府との対話を再開したいと思います。」

桜井 「中国政府が行っている同化政策をどう思いますか。」

センゲ首相「チベットは近代化を否定しないが、伝統と近代は両方重視されなくてはなりません。亡命政府には2200万ドルの慎ましい額の予算があり、ここから伝統の維持をするための費用をまかなっています。難民の医療、チベット語教育を行う学校の運営、奨学金などを出しています。亡命政権の予算はワシントンの日本大使館の予算と同じ規模だと聞いています。私は亡命政権でもっとも給料を頂いておりますが、ハーバート大学で研究員をやっていた時はもっともらっていました(笑)。

みな、チベットのためにがんばっています。この会場はエアコンがきいていて、外の嵐の影響を受けていませんが、ダラムサラの議場にはエアコンがないので、冬はあまりに寒く、外の方が暖かいので、体を温めるために外にでてひなたぼっこしてから議事に戻るなどをしています。

桜井 「次のダライラマ法王について」

センゲ首相「次のダライラマを中国政府は自ら選ぶといっていますが、今、中国政府はダライラマを悪魔と罵っています。悪魔を再び選ぶというのもおかしな話です。また、共産主義は転生を信じておりません。もし信じているのなら毛沢東の転生者でも選んでいるでしょう。転生を信じていないものがダライラマを選ぶことはできません。昨年九月、次代のダライラマの選定法についてはダライラマ14世が詔勅をだしています。それをご参照ください。

 次代のダライラマについて、法王は「九十才になってから考える」とおっしゃっていますが、90という年齢にはあまり意味がないと思いますよ。あまりにも世界各地で同じ質問をされるのでとりあえず90という年齢をあげているだけだと思います。

私は次のダライラマが選定されるまでの代理ステップです。このシステムがうまくいったことを示すべく私はここにいます。
 


桜井氏「実は、ここには中国の方も来ています。石平さんと劉燕子さんです」と紹介すると、センゲ首相は「日本人がたくさんいるここでは、あなたたち中国人も少数民族ですね」とジョーク。

※全体にこのセンゲ首相のユーモアはダライラマ法王同様、ブラックでなく洗練されている。

石平氏「中国人としてこの場にいるのがいたたまれません。この場を借りてお詫びしたいと思います。チベットがいくら対話をといっても中国は話し合いに応じないでしょう。独立を求めてもいいのではないでしょうか」

劉燕子さん「広東省の烏炊村で自由選挙が行われたように、まずチベットでも村レベルから自分たちの長を選ぶことからできればいいと思います」などと発言。

センゲ首相「チベットはアジアのあらゆる大河の水源です。これからは水を奪い合う世紀となるので、水は白い金とも呼ばれています。そのため、中国はなかなかチベットを手放しません。だからといって、チベットは非暴力を捨てません。仏教を護持することがわれわれのなすべきことです。仏教は慈悲と平和を説きます。非暴力はこの仏の教えに則っています。国際社会の支援が得られようが得られまいが、非暴力でいきます。

 「なぜ中国に対話を求めるのか」といえば、チベット・中国両者がWin Winの関係にならないと状況は動かないからです。中国の憲法の第四条に特別行政区を認める件があり、この条文の範囲内でチベットに真の自治を行うことは可能です。

 しかし、中国は香港や台湾や烏炊村にはみとめた自治をチベット人に決して認めようとはしません。それは、香港や烏炊村や臺灣の人たちは北京政府の目から見ると「中国人」ですが、チベット人は中国人ではないからです。烏炊村の人たちは抗議をすれば、自由選挙が認められますが、チベット人は平和的なデモを行っても、射殺されます。これは人種問題でもあります。

 チベット人は二等市民扱いなのです。

 劉暁波は08憲章で中国に連邦制を施行せよと書いただけで投獄されました。他に方法がないからチベット人は焼身を行っているのです。

 状況は確かに厳しく、中国と対話を行うことは難しいです。
 しかし、マハトマ・ガンディーはイギリス政府と、ネルソン・マンデラは南アの大統領と、アウンサン・スーチー氏はテイン・セイン大統領と対話して状況を打開しました。
 チベット問題を中国にとって不利益だと思わせないといけません。

もし平和的な手法で自らの文化を守ろうとしているチベットを国際社会が支援すれば、同じような立場にある他の少数者もそれにならいます。しかし、もし国際社会がチベットを無視すれば、同じような立場にある人たちも、「平和的な手段では自分たちの権利は得られない、暴力的な手法に訴えよう」と考えるようになるでしょう。

聴衆A「インドと中国の関係をどう思うか」

センゲ首相「1959年に中印国境紛争がおきて中国とインドの間には、国境線をめぐる長い対立の歴史があります。インドは本当に暖かくチベット人を受け入れてくれています。これは変わらないと信じています。

 聴衆B「モンゴル人が相撲界に入って横綱などになることによって、日本人の中ではモンゴルに対する知名度が抜群にあがった。チベット人も日本に留学させてはどうか」

センゲ首相「もちろんそうしたいのですが、亡命政府の予算も限られておりますので。」

聴衆C「北朝鮮、イランの人々も、個人のレベルでは家族の幸せを考えていて、平和を望んでいます。しかし、この上に宗教とか国家とかが関わると争いになります。宗教とかやめて、スポーツとか音楽とかで人と人が交流することが大切なのではないか。」

桜井氏「中国においては無宗教がむしろ、道徳観のなさにつながっているという面もあります。」

 ようゆった。聴衆C、チベット仏教をなめるな。800年前からモンゴル人、満洲人を信徒にしてアジアの平和に貢献してきたのだ。

 翌四日、センゲ首相は超党派の国会議員60人と懇談。1997年に設立された「チベット問題を考える議員連盟」が、中国の工作を避けるため秘密結社化しているなか(笑)ひさびさに顔の見える形でチベット支援の国会議員が表舞台に出てきた。以下それを伝える新聞記事とその時行われた決議文を備忘のためにあげておく。

チベット首相招き中国非難決議採択 超党派議連

産経新聞2012.4.4 19:54
 民主、自民両党などの超党派議員約60人が4日、チベット亡命政府のロブサン・センゲ首相との会合を国会内で開き、中国政府に亡命政権との直接対話の再開を求め、中国によるチベット人弾圧を非難する決議を採択。センゲ首相は「チベットは中国の侵攻後、ずっと苦しんできた。抗議の焼身自殺を図るチベット人が選んだ悲劇的な死を無駄にしない」と述べた。


日本国国会議員有志によるチベット人弾圧に関する決議
Resolution on repression against Tibetans by willing members of the Diet in Japan (Draft)

ロブサン・センゲ首相からチベットの実情を聞く議員有志の会
The group of willing members of the Diet to learn the situation in Tibet from Tibetan Prime Minister Lobsang Sangay who is the political leader after the devolution of power by his authority his holiness the Dalai Lama

2012/04/04

真の友好的日中関係は、中国政府はもとより中国国民との間に築かれるべきものである。よって、すべての中国国民の人権と尊厳の尊重及び真の友好的日中関係の構築を目指し、本日、ここに参集した有志国会議員一同は、以下決議する。
The true bond of friendship between China and Japan should be built with the Chinese government as well as Chinese people. Therefore, for the realization of the human rights and dignity of all the Chinese people and to build a true bond of friendship between China and Japan, we, the willing members of the Diet who gather here today, pass a resolution as follows;

1.2011年3月以来チベット人による抗議の焼身自殺が相次いでいる事態に深い憂慮の念を示すと共に、中国政府に対し、基本的自由の制限、仏僧院に対する懲罰的な治安措置、「愛国教育」の強制など、抗議の焼身自殺の原因となっているチベット人居住地域の人権問題を包括的に検証し、これを解決するために抜本的な政策の見直しを行うよう求める。

1. We express our deep concern regarding continuing self-immolations of Tibetans since March 2011 and call on the Chinese government to carry out a comprehensive review of the human rights situation which is the cause of protests that have led Tibetans to set themselves on fire across the Tibetan plateau, including restrictions on basic freedoms, punitive security measures imposed on a number of monasteries in the area and government-enforced “patriotic education”, and to fundamentally rethink its approach to address this situation;

2.中国政府に対し、焼身自殺を図った後現場から連行された僧侶や一般のチベット人の身柄や遺体、その他拘束された僧侶の所在を含む安否情報及び拘束の根拠を開示することを求める。
2. We call on the Chinese government to provide information about monks and lay Tibetans detained following the self-immolations or who have died by self-immolation, including their current whereabouts and well-being, and the reason for detention;

3.2008年のチベット一斉蜂起以来、チベット人居住地域へのジャーナリストや外国人のアクセスが引き続き厳しく制限され、中国政府の政治・宗教・文化・経済政策に異議を唱えたとみなされたチベット人に過酷な処罰が科される強行策が継続している事態に抗議し、中国政府に対し、チベット人居住地域における自由な移動や自由な表現・報道を許可するよう求める。
3. We protest the continuing situation that journalists and foreigners have been banned from visiting the Tibetan plateau since the protests of 2008 and Tibetans suspected of being critical of political, religious, cultural, or economic state policies are targets of severe persecution. We call on the Chinese government to permit free expression, free press, and freedom of movement within the Tibetan plateau;

4.中国政府に対し、チベット亡命政権との直接かつ真摯な対話を早急に再開するよう求める。
4. We call on the Chinese government to promptly resume direct and meaningful dialogue with the Tibetan government in exile;

5.中国政府に対し、宗教と信仰の自由に関する国連特別報告者による国内訪問を早急に受け入れるとともに、人権弾圧を直ちに停止するよう強く求める。
5. We call on the Chinese government to respond positively to outstanding visit request from the Special Rapporteur on freedom of religion or belief and halt repression of human rights immediately;

長年にわたるチベット人の権利に対する制約こそが、抗議の焼身自殺の原因である。中国政府は、チベット人の抗議に対し真摯に耳を傾け、その政策を根本的に見直すべきである。チベット人の権利が尊重された真の「調和社会」中国こそが、日本が真摯な戦略的互恵関係を結ぶことのできる中国であると信じる。
Years of restrictions on Tibetans’ rights are the underlying causes of protests by way of self-immolations. It is clearly time for the Chinese government to fundamentally rethink its approach by listening to and addressing Tibetans’ grievances. We believe that if China realizes a truly “harmonious society” by respecting Tibetans’ rights, then Japan and China will be able to build a truly meaningful partnership of strategic benefit.

以上
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| | 2012/12/25(火) 21:34 [EDIT]
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