白雪姫と七人の小坊主達
なまあたたかいフリチベ日記
DATE: 2013/05/12(日)   CATEGORY: 未分類
チベフェスの思い出
※ このエントリーの写真は買い物映像以外は、護国寺、デジタル・アーカイブ、SFTさん提供です。

 チベフェス2013年(5月1日-5月6日)は無事、盛況の内に幕を閉じたようです。
 じつはこのチベフェス、パンフレットやウェブのデザインから、販売員の方に至るまで、ボランティアの方の力に大きくたよっています。そのため、ボランティアさんの人数が確保できない日には、交代員がいないため一人の方が氷雨のふる中、十時間以上立ち続けることになったとか悲惨な話がとびかい、涙を禁じ得ませんでした。関係者各位本当にご苦労様でした。

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 来日されたチベット人たちもすごいハードワーカーでした。
タシルンポ僧院のお坊さまたちはと言えば、砂マンダラ(観音菩薩の身体・言語・心の三つのマンダラ)読経・作成し、チャイ・シャパレ・モモなどチベット料理をつくり、仏具・護符の販売しーの、ミニステージで僧院文化を説明したり、果ては、短い休みをはさんで毎夕六時から総動員で仮面をかぶってチャムを踊るというすさまじい労働条件でした。

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 これはミニステージで行われた、僧院内での論理学のディベートを再現したものです。この他にも法王事務所代表が、「チベットのおじいちゃん、おばあちゃんがなぜボケないか」といったテーマで講演されるなどしていました。私は残念ながら代表の話を聞いていなかったので、私見を述べます。
 チベットのじいちゃんばあちゃんが惚けないのは、まず、朝晩、仏前で五体投地し、その後僧院や仏塔の回りを何周も何周もマントラ唱えて巡拝するから足腰が鍛えているし、一緒に巡拝する人と話しをするため、頭も使うし、仏教徒として道徳的に育っているので、年寄りになっても性格が円満で回りに好かれるので孤独にならないからだと思います。
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 会場で展示・販売されていた、現代風にアレンジされたチベット衣装、民芸品、家具などはダラムサラに本拠をおくノルブリンカ・インスティテュートの方々が出張ってきたもの。ダラムサラと同じ良心的な値付けだったそうで、最終日はもってけドロボーな値段がついていたという。私は何より、ガルーダや鳳凰や鳥柄の作品が多いのが気に入った。私の買い物はこんな感じ↓です。
基本、鳥柄です。
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 さて、境内で楽しくフェスティバルが行われている最中、隣接する天風会館では、チベット問題を啓発するシビアな会合がもたれておりました。↓中国の同化政策によって続く焼身抗議の話、無実の罪で刑務所に6年間入った監督がつくったTibet in Songの上映会、チベットの環境問題を訴えたスライドショーなどです。
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折しも、長野よりできたてのほやほやのCompassin Vol.4が届き、そこにも焼身抗議のなまなましいレポートがなされていました。
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初日のトークショーには、今回来日された僧侶の中で最高位のカチェン(タシルンポの最高学位の称号)がゲスト出演。カチェンはザンスカルの出身で、タシルンポに入山したことによってはじめて勉強ができるようになったとのこと(前エントリ参照)。難民チベット人の二世三世たちは、整った教育環境があるため、出家して厳しい修行や勉強をしようという人は少なくなっている一方、チベット人コミニュティの中でもまだまだ貧しい人の多いラダック、ザンスカール、本土の田舎から来た人々は、僧院に入って勉強するしか選択肢がないので、必死で勉強するのでかえって成功するという話がそういえばあった。今の日本人の子供にたくさんの選択肢があるがゆえに、伝統文化を継承する人が少なくなっているのと相通じるものがある。
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 護国寺サイドでイベントをしきっていたAさんは、会場をかけまわってあらゆることに気を回していて八面六臂の活躍だった。笑顔なのに眼の焦点があっていないのが印象的でした。その後、ダライラマ法王事務所の代表にもお会いしましたが、表情が同じでした(笑)。極限状態だったのだと思います。
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さて、毎夕、六時からのチャムが終わると、チベット人歌手のステージがあり、その後、護国寺の本堂にはデジタル掛け軸が投影されました。これがなかなか夢幻な感じで、うけてました。
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 そして迎えた最終日。日中は綺麗に晴れ渡っていたのに、五時すぎるとどんどん暗くなり、とうとう雷雨となった時は、みな青くなったことと思います。でもこれはチベットではよくあることで瑞祥です。熱帯インドでは、雷も雨も天からの恵みであるため、数日間にわたる高僧の法話や灌頂の最終日には、よくこのようなことがおきています。
 この雷雨が降り出した時、疲労がピークに達していた販売のボランティアの方は、もうハイになって、ここぞとばかりにチベフェス公式タオルとTシャツを売りまくったとのことです。まさに彼らは神です。そして、不思議なことに、チャムが始まる頃には雨があがり虹がたちました。震災49日法要の時も、雷雨になりましたが、ダライラマ法王の法話が始まると雨があがりました。
 チベット文化にはまだまだこういう力が残っているのです。
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 この虹をみあげるボランティア方々には万感の思いがあったことでしょう。今回チベフェスをみていてしみじみ思ったのは、口であれこれいう人よりも、実際に体を動かす人たちの存在が、ありがたいということ。思えば、社会もそう。みんなが評論家、ジャーナリスト、消費者、患者になってしまったら、世の中はまわらず混乱するばかり。

 なすべきことが山積している時には、「そもそも」とか「だからいっただろう」とかいいだす人よりも、全体を考えた上で優先順位・事の軽重を正確に把握し「私がこれこれをやります」という人の方が救世主になる。社会の場合でもお医者さんがいて、物流まわすす人がいて、販売する人がいて、介護する人がいて、はじめて社会は動きだす。
 私は自分が学者という虚業についているが故に、余計にイベントの現場の活躍には目を奪われた。
 とにかく、現場はすごい。お疲れさまでした。
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