白雪姫と七人の小坊主達
なまあたたかいフリチベ日記
DATE: 2013/08/26(月)   CATEGORY: 未分類
チベット人サイクリスト日本を走る
 お待ちかね(え? 待ちかねてない?)、リンポ・ヤクのジャパン輪行についての中間報告である。

 リンポは来日してからしばらく準備のために東京に滞在した。この間、彼の取材をした方が、彼にチベットのどの地域出身なのかを尋ねようとして、地図を見せた。そして、彼が地図を読めないことに気づいた。
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 これを聞いた人はみな愕然とした。「今までどうやってヨーロッパを旅行していたんだ?」

 答えは簡単。彼はケータイのGPSをみて動いていた。
 在地のチベット人に次の目的地のピンをケータイに落としてもらい、それをたよりに走っていたのである。

 列車にのる、飛行機に乗る、観光をする、それにはその地の言葉で記された路線図、時刻表をみて、チケットを買わねばならない。しかし、自転車で移動するなら目的地の都市がGPSに記憶されていればひたすらGPSに従えばいい。目から鱗。

 で、彼は8月17日(土)に新宿アルタ前から、在日チベット人に見送られてスタートをきった。彼が携行するというチラシのpdfをもらってみてふいた。

 日本人スタッフ(チベット人にかかわるとみな気がつくと「スタッフ」になっている 笑)がつくったチラシはチベット問題についてもちろん訴えてはいるけど、メインは

「彼が道をはずれていたら正しい道を教えてあげてください」「事故・トラブルのさいは以下の関係者に電話をしてください」と書いてあり、四人の名前とケータイがあがっていた。

思わず「この子におにぎりをあげてください」っていう某有名画伯のエピソードを思い出した。

 で、初日から早速、関係者のケータイはなりひびいた(笑)。

 しかし、厳密にいえばなりひびかなかった。関係者うち二人はたまたま電波の届かないところにいて、一人は電波状態の悪い山の中。きれぎれに聞こえてくる会話では、事情はよくわからない。

 あとで話を総合するとこういうことらしい。

 リンポ・ヤクはその日、日本円の入った財布を落とし、日本円がなくなってしまった。幸いドル財布とパスポートは無事だったので、両替のできる場所を聞くために交番を訪れたところ、担当の警察官は英語ができないため、パニックって関係者に電話。結局その晩は警察の駐車場にテントをはって寝たそうな (ところで遺失物届けはだせたのであろうか)。

 これを聞いて関係者すべてがこの先どうなるのかという不安を覚えた。

 しかし、翌18日には上田に着き、I 住職に迎えていただき、一安心。
 19日は、2008年の北京オリンピックの際に、聖火リレーの起点となっていながら、チベット問題を理由にその権利を放棄したことで有名となった善光寺さまに到着。W住職が暖かく宿坊に迎えてくださった。

 さらに、2009年以来、チベットで焼身抗議がなくなられた120人の方々の菩提も弔っていただく。

 翌、20日は長野にあるメディアの支局めぐり。信濃毎日さんと、長野市民新聞さんがとりあげてくださる(後者は取材に来てくださった)。
 
 8月21日はチベット人が神聖な曜日と考える水曜日でかつ満月。しかも、ダライラマ法王が八月の頭からつづけているおこもり修行の満願の日。在京チベット人は常園寺でお祈り。私の五日間の労働の成果(リンポ・ヤクのプレゼン)はその席で披露されたらしい。

 8月22日 リンポ・ヤクは在日チベット人ゲニェンさんのいる松本を経由して、愛知の中津川着。
 8月23日には、SFTジャパンのツェリンドルジェのいる名古屋へ。ツェリンドルジェは日本が長いのでこれでちょっと一安心。
 8月24日は名古屋のメディアめぐり。朝日新聞と毎日新聞の名古屋版がとりあげてくださった。

 そして、昨日8月25日は岡崎市の保母山胎蔵寺で開かれた百万人のキャンドルナイトに参加。リンポ・ヤクが出発してから、西日本を中心に「今までの経験にない豪雨」があいついでいたが、彼が輪行している場所には不思議に雨が降らなかった。
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 岡崎もこの日は日中は激しい雨がふり、このままではキャンドルがつかないだろうと心配されたが、何とリンポ・ヤクとツェリンドルジェが登場すると、雨は完全にあがったという。護国寺のチベフェスに続いてまたもやチベット・マジックである。チベット人が幸せに暮らせる日がきたら、きっと異常気象とか収まって雨は降るべき時にふり、あがるべき時にあがるのだろうな。

 昨日は24時間テレビの日であった。よく考えたら、チベットの苦境を非暴力でうったえて世界をサイクリングしている彼は、24時間テレビの格好の題材じゃないか。もう少しチベット人にプレゼン能力と予定調整能力と語学力とコミニュケーション能力があったら(全部やん 笑)、日本の報道関係者に根性があったら、もっと広く人に知ってもらえるのに。

 面白いのが、彼のフェイス・ブックは日本にきてからフリチベというよりは、ひたすらコンビニのごはんとか、ラーメンとか、自動販売機の動画にしめられたこと。彼のヨーロッパ輪行中の写真をみると、国境越えの時などは調理された食べ物がうつることはなかったから、きっと市場とかでバナナとか、パンとかかってそのままたべるしかなかったのだろう。おそらくは日本の便利さと、味付けに感動してこのようなFBになったものと思われる。

 ビバ、ベントー文化! (てか、彼が感動している便利さは大量の電力消費が支えているのだが)。

 で今後の予定では、31日に新横浜駅をでて多摩川沿いのサイクリング・コースをつかって渋谷の宮下公園でゴールインの予定。途中の橋の上から、チベット国旗をふると、彼が喜びます。そのあと、しつこいようだが、同日、18:30 原宿のウイメンズ・プラザでこんどこそちゃんとした報告会になるはず。再告知!

●世界一周サイクリスト・リンポ・ヤクの報告会 

8月31日 18:30より 場所: ウイメンズプラザ(最寄り駅; 表参道駅)
リンポ・ヤクのこれまでの人生とヨーロッパツァーの報告と日本ツァーを私の激しい労働の成果のPPtでご覧ください。

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COMMENT

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mimaco | URL | 2013/08/28(水) 12:33 [EDIT]
>次の目的地のピンをケータイに落としてもらい、それをたよりに走っていた

おお~
DNAまで沁みこんでそうな(?)遊牧する民の血を感じてしまいます。
「その川を越えて行けば次の村があるよ」→「あの峠を越えて行けば次の村があるよ」→以下同…で最終的に目的地、みたいな。
ぜひお元気に東京まで戻って来られますように!
● 蒙蔵委員会の処長がチベットで死亡
マサムネ | URL | 2013/08/28(水) 21:28 [EDIT]
一読者です。
有意義なブログを拝読、御礼にもなりえませぬが、寸志とて情報提供致します。

【 蒙蔵委員会の処長がチベットで死亡 】
行政院蒙蔵(モンゴル・チベット)委員会の王維芳・チベット処長(53)が27日、訪問先のラサ市で死亡した。死因は高山病。王処長は先週から学術セミナーのため、ラサを訪問していた。27日に帰国のためホテルのロビーに集合したが、王氏が現れなかったため、部屋を確認したところ倒れていた。王処長はチベット学の権威であるほか、中国テレビの歌唱番組で優勝したこともある。(エコノ台湾)
☆-★ な~るほど・ザ・台湾 メールマガジン 2013-08-28号★-☆
 毎週月~金曜日発行
 Website: http://www.naruhodo.com.tw/

白雪姫 | URL | 2013/08/28(水) 22:23 [EDIT]
>mimacoさん
そうなんですよ。ホント遊牧民なみの具象的な世界で移動しています。スゴイです。

>マサムネさん
知らなかったので、助かります。ありがとうございました。蒙蔵委員会は組織としてなくなったとかなくなるとかいう話でしたから、所長さんの死も象徴的なお話ですね。

はなちゃんのおばちゃん | URL | 2013/08/31(土) 20:11 [EDIT]
名古屋の中日新聞にもわりと大きく記事が出ていました。

シラユキ | URL | 2013/09/02(月) 09:37 [EDIT]
>はなちゃんのおばちゃん
情報ありがとうございます

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