白雪姫と七人の小坊主達
なまあたたかいフリチベ日記
DATE: 2015/07/05(日)   CATEGORY: 未分類
ダライラマ80才のHBD点描
法王のお誕生日はチベット暦の6月5日、西暦では7月6日にお祝いすることが定例化している。今回は80才ということもあり、この期間、台北、ニューデリー、メキシコ、ブラジルなどで法王の生涯を提示する写真展が行われている。

6月21日にはインドにあるチベット亡命政府の拠点ダラムサラでチベット人たちによるバースデーパーティが開かれた。この日はチベット暦の誕生日の一日前にあたるかな。

 そして、6月28日には世界最大級の音楽祭、イギリスのグラストンベリー・フェスティバルにおいて、ダライラマのお誕生日がお祝いされた。これについてはCTAの記事を後にはります。
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 日本では7月4日に恒例のホテル・オークラでのレセプション(大使館の国王誕生日のような位置づけ)で盛会であった。ここでは来賓の方々の祝辞と、亡命政府謹製のHBDショート映像が流された。iPhoneの動画で一生懸命とっていたら、最期に亡命政府のサイトにあるので、みなでシェアしてね! みたいな表示がでてがっくり。帰ってネットで見てみるとYotubeに各国語に翻訳されてあがっていた。日本語のものはまだないので、とりあえず英語のものをつないでおく。



平岡先生によると、80才となる今年、法王の長寿儀礼はチベット僧院の至る所で行われており、どの僧院もできたら法王に臨席してもらいたがっている。そして、南インドのフンスールのギュメ大僧院では、12月の8日から10日まで法王をお迎えしてテンシュク(長寿儀礼)を行うそうである。あのギュメの最上階にあった法王ルームのランニングマシーンが、三年ぶりかに埃をはらわれるのかと思うと喜ばしい限りである。

グラストンベリーフェスティバルでのダライラマ猊下 2015年6月29日(CTA)

ダライラマ猊下ののったヘリコプターがロンドンからグラストンベリーのピルトン村の近郊の高地に着陸した時は雨模様であった。猊下はフェスティバルの創設者であり、開催地Worthy Farmの地主でもあるマイケル・イーヴィス、リズ夫妻に出迎えられた。マイケルもダライラマ猊下も今年80才である。フェスティバルの責任者であるロバート・リチャードが猊下を車にのせて、フェスティバルのメイン・ステージ---ピラミッド型のステージを含む---とキャンプ・サイトを見渡すことができる見晴らし台に先導した。今年のフェスティバルには20,3000人が参加した。

猊下一行は会場中心部をぬけて、キングス・メドウまで車でいった。そこには近代にはいって作られたストーン・サークルがあり、それらは今はチベットの仏塔のようにデコられていた。BBCのアラン・イェントフはダライラマとそこでおちあい、木のステージにまでつれていき5000人の聴衆の前で、猊下を紹介した。

 猊下はこう口火を切った。

「兄弟姉妹達よ、みながこのフェスティバル楽しんでいることをここに来るまでに目にしてきた。みんなが喜びに満ちあふれていた。このフェスティバルに招かれて非常に幸せである。私がいつもいっているように、人生の目的は幸せになることだ。明日がどうなるのか誰にも分からない。しかし私たちは希望の中に生きている。希望がなければ私たちの人生は方向を失ってしまう。今ここにいる私たちと同様な70億の人類がすべて幸福になる権利をもっている。あなたたちがここで楽しんでいる間にも、シリア、イラク、ナイジェリアのような世界の他の地域では人々は互いに殺し合っている。だから、我々はすべてがみな兄弟姉妹である、我々は人類という一つの家族の一員であるというより大きな意識をもつことを推進する必要がある。」

 猊下は過去にイギリスの人々が孤立に甘んじ、後には国益によって支配された帝国主義の時代に乗り出したことに触れた。

「しかし今は、私たちはグローバル化した世界に住んでいる。われわれはグローバル経済の中に存在している。地球規模の気候変動は我々すべてに影響する。だから、我々は全人類の幸福を考えなければならない。自然は、世界を守るための道を模索せねばならないことを警告している。」

「我々が直面しているものはすべて我々が創り出したものだ。その中でも最低のものは宗教の名の下で起きている殺し合いだ。なぜこんなことがおきるのか? 人々が道徳的な原則を欠いているからだ。我々はみな人間として同じであるとの感覚を無視しているのだ。」

「他人もあなたと同じ人間だ。わたしだって落ち込むこともあるし、あなたたちと同じように人生を愛している。実は全ての人間は自分の人生を愛し、もみなが幸せな生活おくる権利があるのだ。しかし、我々は自分で問題を作ってしまいがちだ。我々がなすべき事は、より大きな人類愛を育むことである。殺人、詐欺、搾取のような問題は人が近視眼になる時のみに生じることだ。我々の教育システムは物質的な豊かさをえることこそが幸せと教え込んでいる。我々はこれを変えて、より長期的な視野をもち、心を陶冶すること、世俗的な倫理の重要性を教えなければならない。そうすることにより、素朴で暖かい心をもった本当の意味での友愛が生まれるのだ。このような基礎の下に、我々は世界を武装解除し、貧富の格差を解消するためにお金を使うことができるのだ。」

「私の生きている間にその変化を見ることは期待していない。しかしあなたがた若い人々、21世紀に属する人々は今から努力をすることができる。21世紀後半はより幸福でより平和な時代となるだろう。今いったことを真面目に考えてなさい。これが私が生涯を捧げてきたことだ。私がそうしてきたように、仏教僧は宗教的な調和を推進し、チベット人はチベットの言語と文化を守るように献身してきた。チベット文化は平和と慈悲によって特徴付けられ、これによってチベット文化が保存されるにふさわしいものとなっている。

アラン・ヤントフは聴衆からの質問として、「猊下がユーモアにあふれている秘密は?」と問うた。すると、
猊下「困難に直面すると、私はシャーンティデーヴァ(八世紀のインドの僧)のアドバイスを採用することにしている。それは『あなたの直面している困難についてよく考えなさい。もしそれを乗り越えることができるのなら、心配する必要はなにもない。あなたは努力すればいいだけだ。もし乗り越えることができないのなら、心配しても無駄である』。これは私が実践している非常に実用的なアドバイスである。あとの秘密は九時間睡眠かな。」

エントフ「いつ起床されるのですか」

ダライラマ「午前三時だ。わたしは約五時間瞑想する。おもに分析的な瞑想だ(観)。私とは、世界とは、縁起とはというテーマについて瞑想する。ジハードの本当の意味は他者を害することではない。自分の間違った感情と闘うことだ。毎日、私は自分と闘っている。誰かに対して怒りを感じたり、魅力を感じたりすることはいずれも誇張された感情だ。アメリカの精神科医が私にこういった。『わたしたちの感情は90%は自分の願望の反映だ』」

ヤントフ「猊下は宗教よりも基本的な人間の性質に信頼をおいているのですか」

ダライラマ「社会はわたしたちの幸福な未来の基礎だ。自分たちのためになんやかや考えるよりも、他人のためを考えた方がいい。幸せな社会では友情こそが重要である。友情は信頼を基礎にしている。そして信用を築くに際しては、国連や政府などをあてにすることはできない。信用を築くことは、我々が個人として行うことなのだ。」

(中略)

ピラミッド・ステージにつくと、ロバート・リチャードが猊下にフェスティバルの収益はウォーターエイド、オックスフォード飢餓救済委員会、グリーンピースなどのチャリティにまわることを説明した。

 16年間にわたりチベット問題の支援を行ってきたパティ・スミスは楽屋で猊下と会い、チベットが蜂起しダライラマが亡命した、1959年にパティは12才の少女だったこと、猊下の安全と幸福こそが一番の願いであることを伝えた。パティはステージにでると、そのすぐあとに猊下もそれを聞くためにやってきた。

 パティは歌の合間に、60,000人の聴衆に猊下の降臨をアナウンスし、みなに歓迎と80才の誕生日のお祝いをするために歌うように提案した。

パティは猊下のために詩を読み、万雷の拍手の中、法王をステージにあげた。群衆はハッピバースデー!を歌い、果物とローソクでかざられた豪華なケーキがプレゼントされた。猊下は次のようにスピーチした。

「兄弟姉妹たちよ。私はこんなにたくさんの人々が暖かい感情を表してくれてとても感謝している。毎日私は体と言葉と心を通じて他者の利益になるようにしている。あなた方が私のこのような暖かい感情を示してくれる時、私の感情も強化される。

私はここにいるミュージシャンをみて、白髪ではあるけれども、あなたの声も動きも非常に若いと思った。それによって私はかえって励まされたよ。わたしは80才になったけど、あなたのように活動的になるだろう。

私たちは同じ人間だ。みな幸せな生活をのぞんでいる。私たちは毎日を新しい日、誕生日だと思う事ができる。私たちが目覚めたときに、こう思う事もできる。私たちは幸福でなければならない。わたしたちは他者に対して暖かい感情を持たねばならない。これによって、自信と正直さと透明性が育まれる。そして、それらは私たちの信用につながっていく。信用というのは友情の基礎だ。私たちは社会的な動物で、友達を必要としている。これがあなたたちと共有したい幸せの根源なのだ。ありがとう。」

 大きな拍手がわきおこった。パティ・スミスはふたたび歌いはじめ、猊下はステージを離れ、ヘリポートに戻った。(後略)
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● シャーンティデーヴァ
マサムネ | URL | 2015/07/07(火) 22:32 [EDIT]
奉祝、拝読にあたりシャーンティデーヴァとは?ということで、邦字記事を検索しますと、下記に当たりました。

金倉 円照
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%87%91%E5%80%89%E5%86%86%E7%85%A7

金倉師の書にも触れてみたくなったという些事ではございますが、猊下の聖誕は、御仏縁と他生ということについて想いを深くさせられました。
● パティスミス
n. | URL | 2015/07/10(金) 23:15 [EDIT]
初めてパティスミスを知って
パーフェクトdayを聞いてみて、久しぶりに歌を聞きました。仏教徒は勉強しなさいと法王さまは仰っていたからだけど、歌も映画もテレビも見ない毎日で、幸せだなぁみたいな…パティスミスはカッコいいな、昔ハードコアのバンドでわかんないけど絶叫していた自分を恥ずかしいな、と思いました。学生だったから出来たかな、歌はいいですね。法王さま誕生日おめでとうございます、遅ればせながら。

n. | URL | 2015/07/11(土) 00:06 [EDIT]
そういえば、チベット仏教徒になったらT.Kさんというフリチベのメンバーさんに話しかけられました。彼いわく無宗教だそうで、何にも怖いものは無いとの話しで、私はダライ・ラマ法王さまに嫌われるのは怖いし、痛いのは怖いし、なにも申し上げる事はございませんが、と中年のフリチベさんに法王さまの真似して申し上げました。結局は皆誰かの真似で伝統文化は大切にしようと勉強出来ました。さすがにダライ・ラマ法王に新しい!と言わせるのは難しいですね。いつか新しい!と楽しませお誕生日をおもてなししたいな。

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