白雪姫と七人の小坊主達
なまあたたかいフリチベ日記
DATE: 2018/02/22(木)   CATEGORY: 未分類
トゥルナン寺炎上
今年のチベットの新年は二月の十六日だった。その翌日、聖地チベットの中心ともいえる釈迦像をまつるトゥルナン寺(ジョカン=釈迦堂 / ツクラクカン / 大昭寺)の火事のニュースが飛び込んできた。
 この釈迦像は教科書にもでてくるソンツェンガムポ王が中国からめとった文成公主妃がもってきた仏と言われ、寺自体も同王がネバールからめとったティツゥン妃によってたてられた年代ものの、もちろん世界遺産である。
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 ラサの町はこのトゥルナン寺を中心に発展し、この釈迦像を巡拝する三重の巡礼路(ナンコル・パルコル・リンコル)の中に発展してきた(今はその周囲に漢人がはいってきて作った近代都市が広がるけど)。
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火災は寺が閉鎖されていた17日の午後六時に発生し、今時なのでケータイでとられた悲鳴入りの画像がネットにでまわったが中国当局はこれを迅速に削除していった。トゥルナンは巨大な寺であり、炎につつまれた屋根とそっくりの屋根がいくつもある。中国のメディアは、釈迦堂の向かいのソンツェン王堂が焼けたと発表した。しかし、しばらくして、屋根の形状からやはり焼けたのは釈迦堂ではないかという噂がでまわり始めた。すると、今度は翌日朝に撮影された釈迦像の写真が発表される。

 しかしこの写真も釈迦像の冠(出家前なので冠をかぶっている姿)が前と違うということで、また、18日に一般公開されると東側のセクションが入場禁止になっていたため、いまだ疑惑がチベット界をめぐっている。
 
 某チベット人情報によると、チョカンは上階部分が燃えただけで、仏殿もお釈迦様もセーフであるという。冠が違っている点については、デプン、セラ、ガンデンのゲシェ(博士)たち50人くらいが、ツォンカパにならって仏像の光背とか冠とかの装飾品を新しくした、その直後に火事がでたので、チベット人たちは土地神が怒ったのだとゲシェたちを非難している、しかし、ゲシェたちは「迷信だ」と反論しているそうな。なんかこの話リアリティある。

 このような話がとびかう背景には周知の通り中国当局がメディアを強力にコントロールしているため、中国政府にとって都合の悪い物は消されるという事実があるからである。
 チベットのお正月、そしてもうすぐくる3月10日の蜂起記念日においてチベット人の民族意識はもっともつよくなる。こんな状況なので、中国もチベット人が浮き足立つようなニュースを極力排除したいであろうことを考えると、チベット人はどうしても悪い方へと想像を膨らませてしまう。
仏像破壊

 文革の時、トゥルナン寺の仏像はこの釈迦像をのぞいて破壊され、中庭に積み上げられ、寺は事務所にされた(写真は唯色『殺劫』より)。なぜこの釈迦像が助かったのかというと、チベット人が崇拝する仏様なので裸にしてさらしものにするために残し、奇跡的に生き延びたものである。燃えた仏殿はもちろん年代ものである。

 新年早々こんな凶事がおきればチベット人も気持ちが暗くなるであろう。この件、続報が入ったらまたとりあげるかも。参考までに、ロビー・バーネットの ツィッターが、ウーセルさんのツイッターとも連動して時々刻々の情報を流している。

 トークイベントのお知らせです。 2月25日の日曜日には博多のあいれふで「石濱裕美子先生が約70年前のチベットの貴重な映像を見ながら語る会」(私がつけたタイトルではない)、3月10日の土曜日には、チベット・レストランタシテレでトークイベント「蜂起から十年 〜チベットに関する報道や世論はどう変化したか〜」、まだ詳細は未定ですが4月21日、22日に信州の善光寺様で「2008年のチベット人蜂起から十年」イベントが行われます。

 あの年から十年である。

「石濱裕美子先生が約70年前のチベットの貴重な映像を見ながら語る会」
日時: 2月25日(日)14:00 - 16:00
場所: あいれふ(〒810-0073 福岡市, 福岡県中央区舞鶴2丁目5-1 博多の中心部です!)
詳細はここ

●トークイベント「蜂起から十年 〜チベットに関する報道や世論はどう変化したか〜」
日時: 3月10日(土)16:00 - 17:30
場所: チベット・レストラン タシテレ(〒160-0002 東京都 新宿区四谷坂町12-18-102 防衛省の真ん前です!)
詳細はここ

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まこと | URL | 2018/02/24(土) 18:54 [EDIT]
個人的には3月のトークにも興味ありますね。あれから10年。状況は何も変わっていないように感じます。中国共産党がこれからどの様に変化していくのか、民主化の可能性は?チベットの未来はどうなるのでしょうか?

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